ヘナの白髪染めとは、自然派志向の方に選ばれている草木染の一種です。
古来より中近東で髪・爪・手足の染料として用いられていたハーブ由来の白髪染め、と言った方がイメージしやすいかもしれません。
今回は、ヘナの白髪染めに関するメリット・デメリットを踏まえたうえで、従来品の抱えていた問題点が解消されたヘナの商品についてご紹介します。
ヘナの白髪染めとは?
まずは、基礎知識として下記の2点について見ていきましょう。
▼ヘナの基礎知識
- そもそもヘナとは?
- ヘナが白髪染めとして使用されている理由
そもそもヘナとは?
ヘナ(henna:ヘンナ)とは、北アフリカや西アジアといった乾燥した熱帯地域に生息しているミソハギ科の植物です。
本来は自生しているオーガニックハーブではあるものの、白髪染めとしての需要が高まるにつれて近年では沖縄でも栽培されています。
▼ヘナの名称
- 学名:Lawsonia inermis
- 和名:指甲花(シコウカ)、別名ツマクレナイノキ
インドなど、ヘナの代表的な生産地として知られる中近東では、結婚式や祈祷といった儀式を執り行う際に「髪・爪・手足」を彩る染料として古くから使用されています。
▼ヘナの使用例
- インド:「入れ墨」や額の中心に入れる「ビンディ(朱色のマーク)」として現代でも使用されている
- エジプト:クレオパトラがマニキュアとして使用していたという逸話が残っている
ヘナが白髪染めとして使用されている理由
なぜヘナが白髪染めに用いられるようになったのか、その理由として下記の2点が挙げられます。
▼理由
- 古来より人体に対する染料として使われていた
- 傷の炎症、頭痛、不眠症、肝臓機能、デトックスなどの薬効がある
染料としての安全性はもちろん、得られる効能の豊富さも自然派志向の女性に支持されている理由なのでしょう。
白髪染めとして使用するのは「ローソニア」という赤色の色素が含まれている「葉」の部分のみ。
タンパク質に反応して発色するローソニアならではの性質を利用しているからこそ、化学薬品を使わなくても白髪を染めることができるのです。
ちなみに、ローソニアという成分名はヘナの学名(Lawsonia inermis)が由来になっていますが、ローソニアアルバまたはローソンとも呼ばれています。
なお、ヘナ本来の染毛力を最大限に引き出すには、乾燥させた葉だけをパウダー状にして、水またはお湯に溶いてから使用するトリートメントタイプが最適とされています。
ヘナの効能とは?メリット5つ
ヘナの白髪染めには、植物そのものが持つ効能が大きな魅力になっています。
ここでは、代表的な5つのメリットをピックアップしてみました。
▼メリット
- 薬剤アレルギーのリスクがない
- 白髪の発生を抑制してくれる
- アンチエイジング効果
- 毛髪のダメージケア
- 頭皮環境を改善してくれるデトックス効果
薬剤アレルギーのリスクがない!
一般的な白髪染めは、短時間で染まる優れた即効性・カラーバリエーションの豊富さなどが魅力です。
ただし、これらのメリットはジアミンや過酸化水素といった毒性を持つ化学薬品によって引き出されていますので、デメリットと表裏一体と言っても過言ではありません。
特に軽視できないのが、「ジアミンアレルギー」や「アナフラキシー」が発生するリスクです。
実際、年間200件ほどのアレルギー事案が発生しており、消費者庁および厚生労働省でも注意喚起が行われています。
一度でもジアミンアレルギーが発生した方は完治しないため、化学薬品系の白髪染めからヘナに切り替えている方も少なくありません。
白髪の発生を抑制してくれる!
白髪が増える主な原因として、下記の8点が挙げられます。
▼白髪が増える原因
- 遺伝
- 生活習慣
- 喫煙
- ストレス
- 頭皮の血流不足
- タンパク質やミネラルの不足
- 加齢
- 活性酸素
上記はいずれも医学的な根拠を伴っていますが、中でも白髪の増加に直結しているのが「活性酸素」です。
活性酸素は過度なストレスや喫煙によって増加し、加齢を加速させる原因でもあります。
ヘナには、白髪の根本原因とされている活性酸素の発生を抑制する効能があるのです。
▼活性酸素を抑制する効能
- 抗炎症作用:活性酸素を発生させない
- 鎮静作用:活性酸素を除去する
長年にわたる愛用者の中には、「白髪が減ってきた気がする!」という感想を持たれている方も少なくありません。
一方、化学薬品が含まれている一般的な白髪染めには活性酸素を増加させるデメリットがあります。
アンチエイジング効果!
人の髪質は、年齢を重ねるごとに変化していきます。
中でも30代後半、または40代頃から急増するのが加齢からくる下記のような変化です。
▼加齢による髪質の変化
- うねり
- 広がり
- ボリュームの低下
- ハリやコシの低下
その点、ヘナには髪の毛の主成分であるタンパク質の一種「ケラチン」に絡みつく習性を持つ「ローソニア」という成分が豊富に含まれています。
ヘナの葉の主成分であるローソニアが、加齢により密度が低下したケラチンとイオン結合して補強してくれる、と言った方がイメージしやすいかもしれません。
つまり、ヘナの白髪染めには加齢によって弱った毛髪を本来の状態に近づけてくれるアンチエイジング効果があるのです。
毛髪のダメージケア!
ヘナの葉を構成している成分を大きく分類すると、「ローソニア」と「タンニン」の2種類に分けられます。
この2種類の成分が持つ効能こそが、毛髪のダメージを修復してくれる根拠になっているのです。
▼毛髪ダメージが修復される根拠
- ローソニア:コーティングによる艶出し、および紫外線からの保護
- タンニン(ポリフェノール):毛髪の空洞(ボイド)を穴埋めし、内部に留まって強化する
上記以外にも、ローソニアには抗真菌作用や抗腫瘍作用が、タンニンには消臭効果が認められています。
特に、パーマや縮毛矯正と白髪染めを併用されている方は毛髪ダメージが深刻になりがちです。
そのため、当サロンでは化学薬品を用いる施術を同時に希望されるお客様に対し、毛質改善の一環としてヘナカラーを推奨しています。
頭皮環境を改善してくれるデトックス効果!
デトックス効果によって頭皮の状態を整えてくれるのも、ヘナの白髪染めならではのメリットでしょう。
赤色色素である「ローソニア」という成分はデトックス効果も併せ持っており、頭皮に残っている余分な皮脂だけでなく、全身に溜まった毒素も体外へ排出してくれるのです。
▼ローソニアによるデトックスの仕組み
- 頭皮に残留している皮脂や劣化した皮膚を排出する
- 頭皮の穴から血管を通って体内に侵入する
- 全身を巡って肝臓に到達し、毒素の排泄を促す
よくある質問!ヘナにはデメリットが多い?
ここからは、ヘナのデメリットに関してお客様から問い合わせが多かった質問をいくつかご紹介します。
▼ヘナのデメリットに関するよくある質問
- なぜ毎回違う色に染まるの?
- なぜカラーバリエーションが少ないの?
- なぜ短時間で染まらないの?
- ヘナ特有の匂いは我慢するしかないの?
- デメリットのない商品はないの?
なぜ毎回違う色に染まるの?
美容室・家庭用を問わず、一般的なヘナの白髪染めは仕上がりの染め色が安定していません。
そもそもヘナ単体の染め色は赤色ですから、青色に染まるインディゴブルーと掛け合わせてカラー調節を行います。
配合比率は想定されるカラーに合わせてある程度ルール化されていますし、ほとんどのヘナは人工的に発育がコントロールされた栽培モノですから、毎回違う色に染まるのを不思議に思われている方も多いのではないでしょうか。
問題は、ヘナから採取できる染料成分の「質」と「量」!ワインの味がブドウの出来によって左右されるように、ヘナの染毛成分にも収穫した年ごとに微妙な差が生じてしまうのです。
ただし、最近ではヘナから追加配合されているトリートメント成分にいたるまで、徹底した品質検査・管理によって染め色の安定性が改良された商品も登場しています。
なぜカラーバリエーションが少ないの?
結論から言うと、ヘナは明るい色に染めることができない分、一般的な白髪染めよりカラーバリエーションが少ないのが実情です。
化学薬品系の白髪染めは黒髪をブリーチで脱色してから染めるため、プラチナブロンドであろうとビビッドピンクであろうと、好きな色に染めることができます。
これに対し、天然ヘナ100%の白髪染めには脱色作用がありませんので、メラニン色素を持たない白髪には有効ではあるものの、自毛よりも明るい色には染め難いのです。
なぜ短時間で染まらないの?
サロンの方針や家庭用の商品スペックにもよりますが、100%天然のヘナの白髪染めはジアミン系よりもかなりの時間がかかります。
おおよその目安が分かるようシャンプーやブローを省き、あくまでカラーリングの開始から完了までの時間を比較してみると、その差は歴然です。
▼カラーリングの所要時間
- ジアミン系の白髪染め:平均1.5時間
- ヘナの白髪染め:少なくとも3時間ほど、4時間近くかかるケースもある
なぜヘナの白髪染めはジアミン系の2倍もの時間がかかるのか、その理由として下記の2点が挙げられます。
▼ヘナの白髪染めに時間がかかる理由
- ヘナペーストを髪に塗る作業時間:水分調節が難しく、塗るのにコツがいる
- 染めた後の放置時間:時間を置くほど色が入る
粘り気があるヘナ(オレンジ)だけなら初めての方でもさほど難しくはありませんが、ブラウンに染めるために組み合わせるインディゴ(ブルー)は、液だれしやすいのが難点。
しかも、インディゴの染まり方は水分量に影響を受けやすいという性質があり、作業に時間がかかってしまうのです。
▼インディゴと水分量の関係
- 水分量を減らす:粘り気が強まって塗りやすくなるが、染毛力が低下する
- 水分量を守る:液だれしやすい分あつかい難いが、染毛力は維持できる
ただし、ヘナの白髪染めは改良が進んでおり、ごく稀ではあるものの一般的な白髪染めと同レベルの時間で完了する商品も登場しています。
ヘナ特有の匂いは我慢するしかないの?
他の草木染と同様に、ヘナの白髪染めを使うと「ハーブ特有の匂いが気になる…」というお客様もいます。
とはいえ、個人差はあるもののジアミン系の白髪染めが放つアンモニアなどの強烈な刺激臭ほどではない、という意見が多数派です。
どうしてもヘナの匂いが気になる方は、他のハーブと掛け合わせることで香りが調節されているタイプを選びましょう。
デメリットのない商品はないの?
結論から言うと、最近では上記でご紹介したデメリットが解消された商品も登場しています。
ただし、従来の問題点が改良されているヘナの白髪染めはごく一部に過ぎません。
むしろ、ほとんどの商品は本来の効能やメリットが十分に引き出せていないうえ、初期に主流だったケミカルヘナも依然として流通しているのが実情です。
それでは、従来品との問題点がしっかりと解消されている「木木と」を見ていきましょう。
従来品との違いを立証!「木木と」の魅力とは?
「木木と」がヘナ白髪染めとして注目されている理由は、何と言っても従来品が抱えていた多くのデメリットが解消されているからでしょう。
▼「木木と」の魅力
- 他社の商品とは異なる製品開発コンセプト
- ほぼ毎回同じ色に染まる安定性
- カラーバリエーションが豊富
- 施術直後でも緑色やオレンジ色にならない
- 2度染め不要で色持ちアップ
- 白髪が染まるまでの時間を大幅短縮
- ヘナ特有の匂いを緩和
- トリートメント成分配合で髪質改善
- 相乗効果を引き出す専用シャンプー
他社の商品とは異なる製品開発コンセプト!
まず大前提として、同じ白髪染めでも「木木と」と「他社のヘナ商品」とでは製品開発コンセプト自体が根本的に異なっています。
▼製品開発コンセプトの違い
- 他社:ヘナの純度(不純物の有無)や品質(ローソニアの含有率)など、成分に特化して差別化している
- 木木と:ハーブの可能性を追求するだけでなく、利便性の向上も同時に目指している
噛み砕いて言うと、「木木と」の製品開発コンセプトは下記の3点がベースになっているのです。
▼製品開発コンセプトのベース
- 自然由来のハーブだからこそ生じる「品質のバラつき」を解消
- ハーブの特性を最大限に発揮させるための「技術開発」
- 消費者目線での「利便性の向上」
他社のように、単純に高品質の原料を確保するだけでは、上記の問題を全て解消することはできないのです。
ほぼ毎回同じ色に染まる安定性!
1つ目の改善点は、ほぼ毎回同じ色に染まる安定性です。
そもそも、ヘナに限らず全てのハーブ原料は収穫する年によって品質にブレがあるため、例え同じブランドの白髪染めでも使用する度に違う色に仕上がるのが難点でした。
▼その年によって品質が変化する理由
- 気候の変化
- 土壌の状態
- 収穫時期(成長度)
そこで「木木と」では、下記のような対策を通じて毎回同じ色に染まる安定性を実現しています。
▼染め色が安定している理由
- 各ハーブ原料に対し、ロットごとに独自の品質検査・調整・管理を行う
- 専用の製造工場内でパウダー精製し、厳選した10~15%の原料だけを使って質量を画一化する
- 膨大なテスト結果から導き出した、発色が安定する配合量のまま袋詰めにする
カラーバリエーションが豊富!
他社が提供しているヘナの白髪染めは、そもそも同じ色に染まらないのでカラーバリエーションが大雑把な傾向が見られます。
その点、「木木と」の白髪染めは色の安定性が優れているため、全7色ものカラーバリエーションを提供することができるのです。
施術直後でも緑色やオレンジ色にならない!
一般的なヘナの白髪染めは施術直後から徐々に色が変化していき、通常は安定するまで3日ほどかかります。
▼染め色の変化
- 1日目:緑色(発色前のインディゴの薄い青+ヘナのオレンジ)
- 2日目:明るいブラウン(発色が進んだインディゴの青+ヘナのオレンジ)
- 3日目:濃いブラウン(発色が完了したインディゴの青+ヘナのオレンジ)
一方、「木木と」はごく微量のHC染料を配合してインディゴの発色が完了するまでのタイムラグを補っていますので、施術直後でも完成形の色合いに染まるのです。
▼緑色やオレンジに染まらない仕組み
- 施術直後:インディゴは発色していないが、HC染料の補色効果によって完成形の色に染まる
- 2、3日以降:ハーブ原料の発色のみで、染色が安定する
2度染め不要で色持ちアップ!
メーカー独自の抽出方法で精製したヘナエキスは、白髪染めの元となるローソニア被膜を保護・補修すると同時に「色持ちを向上させる補色作用」も併せ持っています。
だからこそ、複数回の施術が必要な従来品とは違い、2度染めしなくても色持ちが長続きするのです。
白髪が染まるまでの時間を大幅短縮!
結論から言うと、「木木と」はジアミン系の白髪染めと同レベルにあたる1.5時間ほどで完了します。
従来のヘナ白髪染めと比較してみると、50%もの時短が可能になっているのです。
▼時間配分の目安
塗る作業時間 | 染めた後の放置時間 | トータル | |
---|---|---|---|
従来品 | 60分以上 | ヒートキャップ保温30分+クーリング90分=120分 | 3時間 |
木木と | 45分 | ヒートキャップ保温30分+クーリング15分=45分 | 1.5時間 |
本商品と同時開発された「ヘナすくい」は、作業時間の短縮に絶大な効果を発揮する優れもの。
パウダーと水を混ぜてヘナペーストを作る際はもちろん、髪の毛に塗りやすいよう荒いブラシのような形状になっています。
ヘナ特有の匂いを緩和!
「木木と」には、カモミールをはじめローズマリーやラベンダーなどのハーブも含まれています。
本来は効能が目的ではあったものの、ヘナ特有の匂いを緩和する二次的効果もあり、利用者を対象にしたアンケート調査では「他社よりも香りが爽やかで心地よい」という回答が寄せられているようです。
トリートメント成分配合で髪質改善!
ヘナを含むハーブ原料には、ほとんど油脂成分が含まれていません。
そのため、髪のダメージが深刻な方ほどヘナを使用した後に乾燥が加速する傾向が見られます。
そこで「木木と」では白髪染め・トリートメント効果・ダメージケアがセットで作用するよう、下記のような成分を配合しているのです。
▼配合されているトリートメント成分
- コラーゲンなどの油脂成分:乾燥予防、および保湿
- 間充物質(NMF成分):潤いと栄養を与える
- ホホバ、スクワラン:紫外線から髪を守る
上記の有効成分はほんの一例ですが、これらのトリートメント成分が配合されているからこそキューティクルが保護され、ハリ艶のある若々しい髪の毛をキープすることができるのです。
「白髪染めをしながら毛質改善もしたい!」と方は「木木と」を使ってみてください。
相乗効果を引き出す専用シャンプー!
専用シャンプーによってシナジー効果が得られるのも、「木木と」ならではの魅力でしょう。
1つ目の強みは、独自の抽出方法で精製された「ヘナエキス」が配合されているという点です。
ヘナ本来の染毛力を最大化するだけでなく、頭皮と髪の毛に優しい配合になっています。
▼ヘナエキスの効果
- 色持ちを良くする「補色作用」
- 日常生活で劣化する「ローソニア被膜の保護・補修」
- ヤシ油を中心とした「低刺激性の洗浄効果」
2つ目の強みは、ヘナの有効成分である「ローソニア」が「髪の毛」と結合する際、障害とならないようノンシリコンが採用されているという点です。
シリコン膜には水分も油分も通さないという性質があるため、白髪染めの前に使用するのは厳禁。
どんなに品質の高いヘナを使っても、肝心の有効成分が効果を発揮することができないのです。
ご興味のある方は、「木木と」とセットになっている「専用シャンプー」も併せて試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は「ヘナの白髪染めとは?」という基本的な疑問からデメリットが解消された商品紹介までを一気に解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
確かに一昔前のヘナにはデメリットも多く、「気にはなるけどハードルが高いかも…」と敬遠されがちでした。
しかし、オーガニック製品に対する人気が後押しとなり、今では従来品のデメリットが解消された商品も登場しています。
ヘナの白髪染めを試してみるには、絶好のタイミングかもしれません。