「白髪染めを使ってから白髪が増えた気がする」と悩んでいる人は多いのではないのでしょうか。
この記事では「白髪染めのせいで白髪が増えていくことはあるのか?」という疑問を解消するため、白髪が増える原因や対処法について解説します。
増えていく白髪の原因は今使っている白髪染めかもしれません。
おすすめの白髪染めも紹介しているので、ご自身の白髪染めやケア方法を見直してみてください。
白髪染めが新しい白髪を増やす
白髪染めの薬剤によっては頭皮環境が変わってしまい、メラノサイトの働きが鈍くなることがあります。
メラノサイトは「髪を黒くするメラニン色素」を作る細胞です。
そのためメラニンが髪に行き届かなくなるため、白髪が増えてしまうことにつながります。
白髪染めは強力な薬剤を使う
白髪染めに使われる薬剤には、とても強い成分が含まれています。
メラニンが入っていない白髪は黒髪よりも染料が入りにくく、強い化学薬品を使わなければうまく染まらないためです。
強い成分を塗布された頭皮は弱り、白髪が生えてくるのに抵抗できなくなると、どんどん白髪が増えていきます。
定期的な白髪染めが頭皮ダメージを蓄積する
髪や頭皮は強い薬剤を地肌と髪に塗りこむことで、ダメージをどんどん蓄積させ抵抗力が弱まります。
白髪染めの理想的な頻度は1.5~2ヵ月程度です。
その頻度で頭皮を傷めつけると、白髪染めをしているのに白髪が増えるという負のループにつながります。
「活性酸素」の発生が白髪を増やす原因になる
白髪染めをしたあと、髪や頭皮に残った薬剤からは活性酸素が発生します。
活性酸素は、体に取り込んだ酸素が通常より活性化されたものです。
免疫機能など良い面もありますが、過剰になると細胞を壊します。
正常な頭皮環境が破壊されてしまうと、メラニンを生成するためのメラノサイトの働きを低下させてしまうため、白髪が生えやすくなってしまうのです。
参考文献:2013年米国実験生物学学会連合の機関誌発表(報文)
40代以降は活性酸素によって老化が加速する
体の老化は加速します。
なぜなら、活性酸素を無毒化できる抗酸化力が低下するからです。
頭皮の老化が進むと、白髪の発毛に抵抗できなくなっていきます。
白髪染めに含まれる過酸化水素が頭皮を老化させる
白髪染めの多くに含まれる過酸化水素も頭皮の老化の原因です。
過酸化水素は、染料を酸化させることで髪を明るくしたり色を定着させたりする効果がありますが、塗布した頭皮も一緒に酸化が促進され老化が早まります。
さらに活性酸素を発生させるため、メラニンを生成するメラノサイトを壊してしまい、白髪が増える原因になるのです。
過酸化水素はファッションカラーにも含まれるので注意!
過酸化水素は白髪染めだけでなく、ファッションカラーにも配合されます。
明るいカラー剤ほど使われる過酸化水素濃度が高くなり、頭皮の負担になるので気をつけましょう。
頭皮環境が悪いと白髪は増えやすい
頭皮にかゆみがあったり、乾燥してフケが出ていたりする人は、頭皮や毛根のエイジングが進みやすい頭皮環境にあります。
エイジングが進むと白髪が増えやすくなるので、地肌の健康状態をこまめにチェックすることが大切です。
ストレスや生活習慣の乱れでも白髪が増える
白髪を予防するには生活習慣を整えることも大事です。
食生活によるアミノ酸やミネラル不足は髪の成長に直接関わり、睡眠不足では成長ホルモンの分泌を妨げ、頭皮環境が悪化します。
さらに、ストレスがかかると体が緊張して血管の収縮による血行不良を起こし、メラノサイトの機能を低下させてしまうのです。
「白髪染めのせいで白髪が増えた」と感じやすい理由
実は「ファッションカラーで染めたときより白髪染めを使った後の方が白髪が増えた」と訴える人の方が多い傾向にあります。
白髪染めもファッションカラーも白髪を生み出す要因になりやすいですが、なぜ白髪染めの方が増えたように感じるのでしょうか。
活性酸素に対抗できない年齢で白髪染めを使うため
老化の原因となる活性酸素は、白髪染めの使用で髪や頭皮に発生しますが、それに対する抗酸化力は若い年齢程持っています。
しかし40代くらいになると抗酸化力が低下し、活性酸素によるメラノサイトの破壊に対抗できない体質になってしまうのです。
白髪染めを使い始める年齢と抗酸化力が低下してくる年齢が近いため、白髪染めの方が白髪が増えやすいとより感じやすいのかもしれません。
白髪染めの頻度が高いため
白髪染めの頻度が高いと過酸化水素を塗布する頻度が上がるので、頭皮の酸化が促進されて白髪ができやすい頭皮環境になってしまいます。
また、頻繁に活性酸素を発生させて毛根や地肌にダメージを受けるにも関わらず、改善しないまま次の白髪染めをすることでダメージがさらに蓄積します。
髪や頭皮が傷んでしまったらアフターケアをしっかりと行いましょう。
白髪染めの最適な頻度については、髪の状態やカラー剤の色落ち具合によって変わります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
白髪を増やさないように染める方法
なるべく白髪を増やす要因を抑えて、白髪染めをしましょう。
頻度や染め方、薬剤の選び方を中心に解説します。
白髪染めの頻度を減らしてダメージを抑える
単純に白髪染めの頻度が減れば過酸化水素の発生頻度も減り、髪や頭皮へのダメージが軽減できます。
一度の白髪染めで活性酸素が発生したとしても、その後しっかりケアして頭皮を健やかに保てば、次に同じカラー剤を使用しても白髪が増える可能性は低いです。
白髪専用のヘアケアで健康的な髪に導く
白髪染め専用のアイテムで健康的な髪と頭皮を保つことが大事です。
白髪染め後は頭皮も髪も薬剤によって弱りやすく、ケアしなければ頭皮環境が悪化して白髪増加につながる恐れがあります。
まずは白髪染め後のシャンプーから対策をおすすめします。
白髪染め後のシャンプーについてはこちらの記事をご覧ください。
過酸化水素を除去するアイテムを使う
美容室では、過酸化水素を除去できるスプレーなどを使用してくれることがあります。
こういったアイテムは美容室専用のものが多いため、セルフで染めた場合には過酸化水素だけを除去するのは困難です。
そのため、最初から過酸化水素が含まれていない白髪染めを使用するようにしましょう。
刺激の少ない白髪染めを選ぶ
セルフで白髪染めするときには、地肌を刺激する成分が配合されていない白髪染めを選びましょう。
過酸化水素だけでなく、アルカリやジアミンなどアレルギーの原因となる成分にも注意が必要です。
カラートリートメント
色を徐々に染めていくタイプなのでダメージが少なく、保湿や補修成分が多く含まれているので頭皮環境を健やかに保てます。
すぐに染める必要がなく、髪のケアを同時に考えている人におすすめです。
ヘアマニキュア
髪の表面をカラーでコーティングすることで色付けしていくタイプの白髪染めです。
通常、白髪染めは根元からしっかりと薬剤を塗布しますが、ヘアマニキュアは地肌に色がついてしまうので根本ギリギリから染める必要があります。
そのため地肌には薬剤がつかず、ダメージを軽減することができます。
ヘナカラー
ヘナという植物の染料を使ったカラー剤です。
化学薬品が使われる白髪染めに比べて薬剤の力が弱く、塗布しても髪や頭皮が弱らずに白髪が増えるのを防ぎます。
有効成分のローソニアには毛穴に詰まった皮脂や雑菌を分解する力があり、髪をしっかり健康に保つので白髪予防にも期待できます。
髪にやさしく白髪が増えにくいおすすめ白髪染め
髪や頭皮のダメージを抑えて、白髪が増える環境を作りにくいおすすめの白髪染めを紹介します。
今使っている白髪染めを変えるだけで、頭皮環境が変わり、白髪の改善につながる可能性が大きいので検討してみてください。
ウィンライフ 木木と
頭皮の洗浄と髪のトリートメントを同時に行えるため、白髪を増やす要因を抑えた白髪染めができる商品です。
1回でしっかり白髪を染められ、コラーゲンも配合されているので髪を健やかな状態を保ちます。
また、豊かなカラーバリエーションも豊富で、選択肢が豊富にあるのもおすすめのポイントです。
サロンドプロ ヘアマニキュア スピーディ
椿オイルなど5つの自然由来トリートメントを配合し、染料にジアミンを使用していないため、髪と頭皮にダメージを与えにくくなっています。
ヘアマニキュアは一般的に2週間に1回のリタッチが必要とされていますが、こちらの商品は1回の使用で4週間色持ちが持続するので、染め直しの回数が少ないのも嬉しいポイントです。
利尻 ヘアカラートリートメント
利尻昆布など数種類の天然植物成分を配合したトリートメントタイプの白髪染めです。
使うたび髪の環境を健やかに整え、白髪を増えにくくしながら白髪をしっかりと染め上げます。
パラベンやジアミンを使用していないため、アレルギーの心配がある方でも使用できる商品です。
まとめ
白髪染めで白髪が増える原因や対処法、おすすめの白髪染めについて紹介しました。
年齢やストレスなどで白髪が増えるのは仕方のないことですが、白髪染めが原因であれば正しい対処をすることで防ぐことができます。
髪や頭皮にやさしいカラー剤を使用して、白髪の増加を防止しましょう。