年齢を重ねるごとに生えてくる白髪を減らす方法はないのか?と悩む方は多いのではないでしょうか。
増え続ける白髪への対策は、まず白髪の原因を追究することが大事です。
今回は、白髪の原因や対処法について詳しく解説していきます。
長期的な対処法だけでなく「今すぐ白髪を目立たなくしたい」と悩んでいる方も必見です。
白髪ってどんな状態?
まずは、白髪とはどのような状態なのかについて説明します。
髪の毛は本来透明なものですが、毛穴から表面に出てくるまでに、色素細胞から作られるメラニン色素によって色付けられるのが通常のメカニズムです。
白髪は髪の中にメラニン色素がなく、透明なままの毛が生えた結果、光に反射して白くなっている状態を言います。
白髪ができる原因は?
髪を色付けるためのメラニン色素が作られない理由としては、メラニン色素を作るためのメラノサイトと呼ばれる細胞が休止・死滅している可能性や、メラニンの原料であるチロシン不足などが考えられます。
では、メラニン色素の生成を止めてしまう原因は何でしょうか。
メラニン色素が作られなくなってしまう主な原因を7つ紹介していきます。
老化
メラニン色素が作られず、白髪が増えてしまう原因として考えられるのは、老化です。
年齢を重ねるとメラノサイトの働きが衰え、メラニン色素を作る量が減ったりメラニン色素を作らなくなってしまったりします。
一般的に、メラニン色素の量が一気に減り、白髪が増えたと感じやすいのは35歳前後です。
遺伝
白髪が多い人は、両親や親戚も白髪が多いのではないでしょうか?
白髪の生えやすさには個人差がありますが、遺伝的な要因が関係しているとも言われています。
とくに、10〜20代のうちから若白髪が生えている人は、家族も同じだった可能性が高いです。
若い頃から白髪が気になっている方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
栄養不足・睡眠不足
生活習慣の乱れも白髪を増やす原因になります。
食生活の偏りによって必要な栄養が取れていないと、色素細胞が正常に機能しなくなるので要注意です。
また、糖質を取り過ぎると体内で余った糖がタンパク質と結合し、メラノサイトの働きを鈍らせたりメラニン色素を作るのを邪魔したりして白髪増加につながります。
睡眠不足も同様に、細胞の代謝が低下してメラニンの量が減り、白髪を増やす可能性があるので気を付けましょう。
ストレス
大きなストレスも白髪の増加に関係していると言われています。
ストレスがたまると体内に活性酸素が増えて血流が悪くなり、メラノサイトに必要な栄養が届かなくなるのが原因です。
また、ストレスによって交感神経が活発に働くと、メラノサイトの大本である色素幹細胞が一気にメラノサイトへと変化してしまいます。
この急速な変化によって色素幹細胞が枯渇してしまうと、白髪の増加につながるのです。
さらに、交感神経が活発だと睡眠の質が低下し、睡眠不足に陥ることで白髪が増えてしまうケースも考えられます。
紫外線
紫外線によるダメージで白髪が増える可能性もあります。
紫外線はメラニン色素を分解するパワーを持つので、白髪などの色素が薄い髪の毛の増加につながりやすいです。
また、紫外線によって多量の活性酸素が体内に蓄積され、正常な細胞のDNAやタンパク質を攻撃します。
ダメージを受けた色素細胞が活動を低下させることでメラニンが作られなくなると、白髪が増えてしまう可能性があるので注意しましょう。
喫煙
タバコに含まれるニコチンは交感神経を活発にして血管を収縮させる機能があるので、血流が悪くなり、栄養がメラノサイトまで届かずに白髪が増える可能性があります。
また、ニコチンが体内から抜けると禁断症状が起こり、過度にストレスがかかる場合もあるので、白髪の増加が気になる方は喫煙にも気を付けましょう。
頭皮環境の悪化
頭皮が硬い、血行が悪いとメラニン色素をつくるための栄養が毛根に届かず、白髪が増える恐れがあります。
ちなみに、頭皮を指の腹で押してみて、カチカチで弾力がなく骨っぽい場合や頭皮を指で動かしてもほとんど動かない場合、頭皮は硬いです。
白髪は黒髪に回復する?
メラニン色素による着色は髪が毛穴から出てくるまでに行われるので、すでに生えてしまった白髪は黒髪に戻りません。
しかし、一度白髪が生えてしまった場所でもメラニン色素が作られるようになれば黒髪に戻ります。
ただし、メラノサイトが完全に消失してしまった部分からは黒髪が生えなくなるので、消失する前(メラノサイトの活動が低下したりチロシン不足になっているとき)に対策することが大切です。
黒髪に回復した兆候として、白髪の根元が黒いことがあります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
白髪を根本的に防ぐ方法は?
長期的な対策方法になりますが、白髪を減らすためには根本的な原因をつぶしていくしかありません。
続いては、白髪を防ぐために今日からできる対処法を紹介していきます。
白髪予防に効果的な食べ物を摂取する
白髪予防に大切な栄養素は、タンパク質・ミネラル・ビタミン・チロシン・ヨードです。
それぞれの栄養素が持つ白髪予防への効果と、栄養素を含む食べ物を確認しましょう。
栄養素 | 効果 | 食べ物 |
---|---|---|
タンパク質 | 髪の主成分であるケラチンを生成する | 大豆、肉、魚 |
ミネラル | 髪に色素を送る、チロシンの働きを助ける | チーズ、海藻類、きのこ類 |
ビタミン | 細胞の成長を助ける | 緑黄色野菜、果物、ごま |
チロシン | メラニン色素の原料になる | 乳製品、果物、ナッツ |
ヨード | メラノサイトを活性化させる | 海藻、魚 |
これらの栄養分をバランス良く取ることが白髪対策につながります。
頭皮ケアで健やかに整える
白髪を増やさないためには、頭皮環境を健やかに整えることが大切です。
メラノサイトに栄養を届けるために、頭皮マッサージなどで血流を促しましょう。
マッサージは、5本の指の腹で頭皮を掴むように持って動かすだけでも効果的です。
また、細胞にダメージを与えないようにUVスプレーを使って紫外線を防いだり、陽を浴びた後に化粧水を塗ってケアしたりしましょう。
最近では、メラニン色素を活性化させたり頭皮に弾力を与えたりする美容液も発売されているので、これを活用するのもおすすめです。
これらの頭皮ケアはこれから生えてくる髪の毛にアプローチするものなので、半年以上は継続しましょう。
禁煙する
喫煙が習慣になっている方は、禁煙することで白髪を予防できる可能性があります。
ニコチンの禁断症状がなくなれば血行不良が改善され、メラノサイトに栄養が届くため、今まで白髪だった場所から黒髪が生えるかもしれません。
ストレスをためない
なかなか難しいかもしれませんが、ストレスをためないように運動と休息のバランスを見直しましょう。
適度な運動を行えば血流が良くなるとともに、ストレスに対抗するセロトニンというホルモンが分泌されます。
とくに、軽い有酸素運動は副交感神経が活発になり、身体と脳がリラックス状態になるのでおすすめです。
睡眠時間もしっかりと取ればストレスも和らぐので、寝る前にスマホやパソコンなどを使わないように意識し、夜更かししない生活を送ってみましょう。
生えてしまった白髪を目立たなくする方法
前述の通り、一度生えてしまった白髪が自然に黒髪へと戻ることはありません。
では、気になる白髪をすぐに目立たなくしたい場合はどうすれば良いのでしょうか。
ここでは、NGな方法とおすすめの対処法を紹介していきます。
白髪を抜くのはNG
生えてしまった白髪を抜くことはおすすめしません。
白髪を抜くとさらに増えてしまうという事実はありませんが、毛穴周りが炎症を起こしたり色素細胞などの組織にダメージが与えられたりすると、間接的に白髪が増える可能性はあります。
また、頭皮の炎症が進むと育毛サイクルが崩れて髪が生えてこなくなり、薄毛が加速するケースもあるので十分注意しましょう。
白髪を抜いてはいけない理由や抜くとどうなるのかについて詳しい記事がありますので、ぜひご覧ください。
白髪を切るなら根元から
気になる白髪は根元から切ってしまえば、頭皮にダメージを与えることもなく白髪をなくせます。
しかし、切ったとしてもメラニン色素が作られない限りはまた白髪が生えてくるので、一時的な対策に過ぎません。
また、白髪は黒髪よりも硬い性質を持つので、少し伸びるとピンと立ちあがり、逆に目立ってしまう可能性もあるので気を付けてください。
今すぐ白髪を目立たなくさせるには白髪染めがおすすめ
今すぐ白髪を目立たなくしたい場合に最もおすすめなのは、白髪染めです。
伸びてしまえばまた目立つため一時的な対策ではありますが、白髪を根元から解決するには相当な時間がかかるので、白髪を見せないようにするのであれば染めてしまうのが最も簡単だと言えます。
ファッションカラーで白髪染めを行う方もいらっしゃいますが、白髪をしっかりと周りの毛と同じ色に染めたい場合は白髪染めを使用するのがおすすめです。
白髪染めは頭皮にやさしいものを選びましょう
白髪を増やしたくない方が白髪染めを使用するのであれば、必ず頭皮にやさしいタイプを使用しましょう。
化学染料を使用した白髪染めには過酸化水素が含まれている場合が多く、染めた後の毛髪に残った過酸化水素が白髪を増やす原因になり得ます。
例えば、植物染料100%のヘナカラーは、頭皮の洗浄効果で健康的に使用ができて白髪もしっかりと染まります。
頭皮にやさしい白髪染めについては、こちらの記事でおすすめ商品を紹介しているのでぜひご覧ください。
まとめ
白髪の原因や減らすための根本的な解決策、今すぐに目立たなくする方法などを紹介してきました。
白髪が増える原因は1つとは限りませんが、できるだけ対策をしてキレイな髪へと整えていきましょう。