白髪を黒や茶色に染める以外にも、明るめのカラーに染めることやハイライトを入れることで、白髪を目立たなくさせるスタイルが人気を集めています。
「染める」というよりは「ぼかす」といったニュアンスの手法になるので、白髪が多い人からは若い人や白髪が少ない人が行うものだと思われがちです。
しかし、白髪を目立たなくさせるカラーリングにも種類があり、中でもバレイヤージュは白髪が多い人にもおすすめできるカラーリングになっています。
バレイヤージュとは?
バレイヤージュの語源はフランス語の「ほうきを掃く」という意味の「バレイヤージュ」から来ていると言われています。
文字通りの意味で、ほうきでなぞるように色を塗っていくこのカラーリングは、頭皮に沿って優しく色味を変化させることができるため、自然で立体的な仕上がりを生み出すことが可能です。
ハイライトやグラデーションカラーと比べると色の変化がよりなめらかで、ハイライトよりも色の境目がはっきりせず、白髪ぼかし効果も高いのが特徴だと言えます。
自然な色味の推移から「外国人風のカラー」とも呼ばれていて、幅広い年齢層に人気なカラーリングスタイルです。
バレイヤージュは明るい髪色も楽しめて長持ち
バレイヤージュはハイライトを入れることで、黒髪と白髪のコントラストの差を少なくする手法です。
白髪染めの悩みとしてあげられる以下の2点をクリアできます。
- 明るいカラーを楽しめない
- 染めてもすぐに白髪が目立つ
上記について詳しく解説していきます。
ハイライトで白髪が目立たなくなる
ハイライトとは、一部の髪の毛にブリーチを使用してカラーを入れるスタイルで、その大きな利点は、白髪が目立ちにくくなることです。
バレイヤージュでは白髪をハイライトになじませて、髪全体に自然なグラデーションを作り出し、立体感のある美しい仕上がりを実現してくれます。
通常の白髪染めでは地毛に近い濃いブラウン系のカラーで染めることが多いですが、ハイライトを活用することで、暗いカラーから明るいカラーまで幅広く選択できます。
そのため、おしゃれに敏感な方や、従来の白髪染めに新たな変化を求める方にもおすすめです。
また、顔周りの明るさを加えることで若々しい印象を与える効果もあります。
髪が伸びても生え際が気になりにくい
バレイヤージュは、髪が伸びても生え際の白髪が目立ちにくいというメリットもあります。
髪が伸びてきても白髪とハイライトが混ざり合い、生え際の境目が目立ちにくくなるのです。
また、バレイヤージュは、ハイライトの範囲が広いため、髪全体に自然な立体感と透明感を演出することも可能です。
そのため、髪のボリュームが出たり、顔周りが明るくなったりする効果も期待できます。
バレイヤージュは、生え際の境目が目立ちにくくなるだけでなく、髪全体の印象を良くする効果も期待できる、メリットの多いヘアカラーと言えるでしょう。
バレイヤージュに似合う髪型
バレイヤージュは白髪をぼかしながら、髪全体に自然な立体感と透明感を演出できるヘアカラーです。
そのため、白髪が多い方だけでなく、髪型の悩みがある方にもおすすめすることができます。
たとえば、ボリュームのある髪型にすることで、白髪が目立たなくなり、顔周りを明るくすることで若々しく見せることも可能です。
バレイヤージュはショートからロングまで、さまざまな髪型に対応できるので自分の髪型や好みに合わせて、自由にデザインすることができます。
今回はおすすめの髪型を3つ紹介するので参考にしてみてください。
ボブ✕バレイヤージュ
バレイヤージュには髪の質感や流れを自然に見せる効果がありますので、ボブスタイルのきれいなラインを保つことができて、モダンで活動的な雰囲気と柔らかさと軽やかさも印象にプラスしてくれます。
顔周りに施される明るいハイライトも加えると見た目年齢はより若返って見えること間違いなしです。
全体のメイクアップやファッションスタイルを引き立てる効果もあり、日々のスタイリングを一層楽しむことができます。
ショート✕バレイヤージュ
ショートヘア✕バレイヤージュは、トレンドに左右されることなく、長く愛されるスタイルで、個性的で活動的な雰囲気がでながらも大人っぽさを演出することができます。
このスタイルは、髪の動きを強調させ、自然な陰影で顔立ちを引き立てることも可能です。
ショートヘアは髪の長さが短いため、バレイヤージュによる色の変化がより顕著に表れ、スタイリッシュな印象を強く与えます。
シンプルなショートカットでも、立体感のある豊かな表情を持つことが出来るのはバレイヤージュならではと言えるでしょう。
ロング✕バレイヤージュ
長い髪の毛先に向かって自然に色が変わることで繊細で洗練された外観が生まれ、髪の流れやカールがより美しく見えて、髪全体に生き生きとした印象を与えることが可能です。
ロングヘアは、バレイヤージュによる美しい色の変化を最大限に活かすことができ、多彩なカラーリングを楽しむことが可能になります。
ストレート、ウェーブ、カールなど、さまざまなヘアスタイルに適応できるので、日々のスタイリングをより楽しくさせてくれること間違いなしです。
幅広い年齢でおしゃれにヘアカラーを楽しめる
バレイヤージュは、年齢を問わず幅広い層でおしゃれにヘアカラーを楽しむことができるスタイルです。
色の選択に幅広い自由度があるため、落ち着いたトーンから鮮やかなカラーまで、年齢に合わせたり、季節やファッションに合わせたりすることもできます。
またトレンドに左右されにくく、個性や好みに合わせたスタイリングが実現できるので、幅広い年齢層で楽しめるヘアカラーだと言えるでしょう。
バレイヤージュをしても白髪染めはやめられない
通常の白髪染めと同様に根本から髪の毛が伸びてくるので、白髪染めをやめられるわけではありません。
また、1度ブリーチをするので髪へのダメージが気になる方はバレイヤージュを繰り返すのは厳しいでしょう。
とくに以下に示す人は、バレイヤージュよりも白髪染めをするのをおすすめします。
- 白髪が多い人
- 顔や分け目に白髪が多い人
- 神経質な人
順番に見ていきましょう。
根元白髪が多い人
根元白髪が多い方の場合、バレイヤージュよりも白髪染めをおすすめします。
バレイヤージュは、毛先に向かって徐々に明るい色を入れていく技法です。
根元の白髪が目立つ場合、その部分が十分にカバーされない可能性があり、ぼかすためにはかなり明るい色を入れる必要があります。
それでも白髪率が80%ほどの白髪量になるとバレイヤージュでの白髪ぼかしは厳しいでしょう。
白髪率が80%を超える人にとっては、全体的に均一な色合いを提供する白髪染めが良いと思います。
顔や分け目に白髪が多い人
顔周りや分け目に白髪が集中している場合、バレイヤージュでもその部分をぼかすのは難しいです。
もみあげや分け目、眉毛に白髪があると通常よりも白髪が目立ちますので、たとえバレイヤージュをした後であっても数日すれば白髪が目立つようになります。
顔周りにある白髪への対処法については以下の記事で詳しく触れさせてもらっていますので、気になる方は参考にしてみてください。
神経質な人
細かい部分まで均一な色味を求める方には、バレイヤージュよりも通常の白髪染めが適しているでしょう。
ブリーチによる髪の傷みが気になる方も同様にバレイヤージュでの白髪ぼかしは向いていません。
1ヶ月〜3ヶ月もすればバレイヤージュのハイライトは全体的に下がってきて、見栄えも悪くなってしまいます。
そのタイミングで再びバレイヤージュを施したとしてもブリーチの工程は必ずありますので、髪へのダメージは避けられません。
神経質な方はバレイヤージュで白髪染めをするのは避け、高頻度で使用できる頭皮や髪にに優しい白髪染めがおすすめです。
頭皮に優しい白髪染めは以下の記事で詳しく書いていますので、参考にしてみてください。
まとめ
バレイヤージュは、自然なグラデーションとハイライトを駆使して白髪をぼかすことができます。
しかし、根元の白髪が多い方や顔周りに白髪が集中している場合、バレイヤージュだけでは完全なカバーが難しいので注意が必要です。
髪型や白髪の状態に応じて、適切なカラーリング方法を選ぶようにしましょう。