白髪染めの危険性に医学的根拠はあるの?回避する方法もご紹介

白髪染め 危険性 白髪染めコラム
白髪染めコラム

白髪染めの危険性について、厚生労働省や都道府県が注意喚起を行っているのをご存知ですか?
「今イチ信じられない!」「自然派ヘアケアメーカーのやらせでしょ!」と思われがちですが、近年では複数の医学的根拠も発見されているのです。
そこで今回は、ヘアカラーリング剤の種類・危険性の高いタイプ・避けるべき成分・健康被害の症例・リスクを回避する方法などについて解説します。

毛染め剤による皮膚障害事例の件数は?

白髪染めの危険性について見聞きしていても、「みんな使っているんだからウワサ程度でしょ!」と半信半疑の方も多いのではないでしょうか?
しかし、白髪染めを含むカラーリング剤の危険性は事実であり、実際の被害例も報告されています。
その根拠となっているのが、厚生労働省の公式サイトに掲載されている消費者安全調査委員会(消費者庁)の調査結果です。

引用:厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生課 「毛染めによる皮膚障害」

上記の通り、消費者庁の事故情報データバンクには毛染めによる皮膚障害だけでも毎年200件ほどの事例報告が寄せられているのです。
加えて、消費者庁ではより深刻なアレルギー障害についても注意喚起を行っています。

ヘアカラーリング剤の分類

一口にヘアカラーリング剤と言っても、人体に悪影響を与える危険性レベルは同等ではありません。
ヘアカラーリング製品は大きく「医薬部外品である染毛剤」と「化粧品である染毛料」の2種類に分かれており、さらに含まれている成分などによって細分化されています。

引用:JHCIA 日本ヘアカラー工業会「ヘアカラーリング製品の分類(詳細)」

つまり、白髪染めを含むカラーリング剤のリスクは、含有されている成分によって差があるのです。

最も危険性が高い白髪染めは?

最も危険性が高いのは、医薬部外品の中でも永久染毛剤に分類されている「酸化染毛剤」を使った白髪染めです。
酸化染毛剤の代表的な製品としては、下記の7種類が挙げられます。

▼危険性が高い毛染め剤

  • ヘアカラー
  • ヘアダイ
  • 白髪染め
  • おしゃれ染め
  • おしゃれ白髪染め
  • ファッションカラー
  • アルカリカラー

酸化染毛剤のメリット

酸化染毛剤は医学的に危険性が指摘されている反面、ほとんどの美容室や理容室で用いられている最もポピュラーな毛染め剤でもあります。
さらに、家庭用の白髪染めとしても広く普及しており、ドラッグストアなどで手軽に手に入れることが可能です。

▼酸化染毛剤の特徴

  • 「酸化染料を含む1剤」と「過酸化水素を含む2剤」の組み合わせで成り立っている
  • 施術の直前に、1剤と2剤を混合してから使用する

▼酸化染毛剤のメリット

  • 染毛成分がキューティクルの深部まで浸透するため、長期(約2~3ヵ月)にわたって効果が持続する
  • カラーバリエーションが豊富で、明るい色にも暗い色にも染まる

酸化染毛剤の最大の強みは、ヘアカラートリートメントなどの半永久染毛料が苦手とする「明るい色合い」にも対応できるという点でしょう。
最初にメラニン色素を分解し、意図的に脱色させてから染毛成分を浸透させる酸化染毛剤だからこそ、染め上がりのカラーを自由自在に調整することができるのです。

酸化染毛剤のデメリット

酸化染毛剤の最大のデメリットは、何と言っても人体に及ぼすリスクの高さです。
そもそも、市場で多種多様なヘアカラーリング剤が流通している中、なぜ酸化染毛剤の危険性が特にフォーカスされているのでしょうか?
その理由は、酸化染毛剤の主成分がアレルギー性接触皮膚炎を引き起こしやすい「酸化染料」だからです。
酸化染毛剤には主成分として酸化染料が含まれる。酸化染料は、毛髪の内部で過酸化水素水等の酸化剤によって酸化されることで発色し、色が定着する。酸化染料の役割を果たす代表的な物質として、パラフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、トルエン-2,5-ジアミン等があるが、これらの物質は、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こしやすい物質でもある。

引用:消費者庁 消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書【概要】毛染めによる皮膚障害

皮膚科医はもちろん、美容師・理容師の間でも「酸化染毛剤=アレルギー性接触皮膚炎の誘発物質」と認識されており、使用する際は必ず浸透性の低いグローブで身を守るよう徹底されています。

最も危険性が低い白髪染めは?

一方、最も危険性が低いのは、化粧品に分類されている「半永久染毛料」を使った白髪染めです。
半永久染毛料は使用回数によって大きく2種類に分かれており、代表的な製品としては下記の6種類が挙げられます。

▼危険性が低い毛染め剤

  • 1回の使用で染まるタイプ:ヘアマニキュア/酸性カラー
  • 連続使用で徐々に染まるタイプ:カラーリンス/カラートリートメント/白髪染めシャンプー/白髪染めトリートメント

半永久染毛料のメリット

半永久染毛料で生成された白髪染めには、下記のようなメリットがあります。

▼半永久染毛料のメリット

  • 酸化染毛剤よりも、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こす危険性が低い
  • メラニン色素を破壊しないので、繰り返し染めても毛髪が傷みにくい
  • 白髪染めトリートメントなど、ダメージケアとして優秀な製品もある
  • 家庭で使用できる製品が多い

半永久染毛料の危険性の低さについては、消費者庁の公式レポートにも明記されています。
だからこそ、カラーリングで皮膚がかぶれてしまった人から酸化染毛剤の代替品として選ばれているのでしょう。
半永久染毛料は、染料が毛髪の表層部に吸着することによって毛髪を染める製品である。代表的な製品であるヘアマニキュアは、脱色を行わないため、酸化染毛剤と比べると髪を傷めにくい。毛髪内にメラニン色素が残っているので、極端に明るい色にすることはできない。また、表面に着色した色素が次第に流出するため、色持ちは染毛剤に比べて短い。酸化染毛剤と比較すると、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こすことは少ない。

引用:消費者庁 消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書【概要】毛染めによる皮膚障害

半永久染毛料のデメリット

低リスクというメリットばかりが注目されがちですが、半永久染毛料を使用する際はデメリットについても把握しておきましょう。

▼半永久染毛料のデメリット

  • 酸化染毛剤より効果が長続きしない
  • 明るい色ほど染まりにくい
  • 汗や雨などで色落ちすることがある
  • 皮膚、衣類、床、洗面台などに染料が付着すると、落としにくいことがある

「半永久染毛料」と「酸化染毛剤」とでは、毛髪が染まる仕組みが全く異なります。
酸化染毛剤が毛髪内部にアプローチして脱色させるのに対し、半永久染毛料はあくまで毛髪の表面に染料を吸着させるだけ。
つまり、半永久染毛料はメラニン色素がダメージを受けずに残る分リスクが低い反面、色落ちが早くなったり明るい色が染まり難かったりするのです。

酸化染毛剤を用いた白髪染めに含まれている危険性物質とは?

酸化染毛剤の白髪染めには、人体に悪影響を及ぼすさまざまな危険性物質が含まれています。
白髪染めを選ぶ際は成分表示をチェックし、下記のような危険物質が含まれていないタイプを選びましょう。

▼代表的な危険性物質の種類

  • パラフェニレンジアミン(PPD)の危険性
  • 過酸化水素水の危険性
  • パラベンの危険性

パラフェニレンジアミン(PPD)の危険性

酸化染毛剤を用いたヘアカラーリング剤には、毛髪を染めるうえで欠かせないパラフェニレンジアミン(PPD)という成分が含まれています。
言い換えれば、ジアミンが発色するからこそ白髪が茶色や黒く染まるのです。
その一方で、多くの医療関係者から重篤なアレルギー症状を引き起こす危険物質だと指摘されています。

▼パラフェニレンジアミン(PPD)のリスク

  • 少量の接触や飛沫の吸入:皮膚炎/むくみ/結膜円/鼻炎/気管支喘息などを誘発する
  • 誤飲や皮膚から体内への吸収:貧血/腎臓障害/骨格筋細胞を破壊する横紋筋融解などを誘発する

ちなみに、名称の一部に「アミン」が含まれている薬剤は全てパラフェニレンジアミン(PPD)と似たような毒性を持つことから、総称である「ジアミン系=危険性が高い」と認識されています。

過酸化水素水の危険性

酸化染毛剤の2剤にあたる過酸化水素水(オキシドール)は、酸化を促進させてジアミンの発色を促すブリーチ剤です。
酸化染毛剤を用いたヘアカラーには欠かせない成分ではあるものの、下記のような症状を引き起こす危険物質でもあります。

▼過酸化水素水のリスク

  • 水分が失われて髪の毛がパサつく
  • アレルギー障害を引き起こす可能性がある
  • 腎臓障害を引き起こす可能性がある
  • 皮膚への刺激が強く、弱い粘膜に付着すると化学火傷(炎症)のリスクを伴う
  • 口から入ってしまうと、ガンや十二指腸潰瘍を発症する可能性がある

パラベンの危険性

パラベン(パラヒドロキシ安息香酸エステル)とは、ほとんどのヘアケア商品および化粧品の防腐剤として使用されている成分です。
数ある防腐剤の中では比較的、人体への毒性が低いうえカビや酵母といった微生物による汚染を防ぐ効果が高いため、食品や医薬品に使われているケースも少なくありません。
その反面、アレルギー反応を誘発しやすい危険物質としても広く知られています。

ジアミン系(酸化染毛剤)白髪染めの危険性を示す症例

ここからは、ジアミン系(酸化染毛剤)白髪染めの健康に対する危険性はどの程度なのか、実際の症例を交えて解説していきます。

▼ジアミン系(酸化染毛剤)白髪染めの危険性

  • 遅延型のアレルギー性接触皮膚炎
  • 非アレルギーの刺激性接触皮膚炎
  • アナフィラキシー
  • 不妊リスク
  • 発がんリスク

遅延型のアレルギー性接触皮膚炎

毛染めによる主な疾患は「かぶれ」とも呼ばれている皮膚炎ですが、原因物質の作用によって大きく「遅延型のアレルギー性接触皮膚炎」と「非アレルギーの刺激性接触皮膚炎」に分類されています。
まずは、遅延型のアレルギー性接触皮膚炎の症例画像を見てみましょう。

引用:厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生課 「毛染めによる皮膚障害」

症状の程度にもよりますが、ここまで外見が著しく損なわれるほど重症な場合は、日常生活に支障を来たすほどの身体的な苦痛、さらには精神的ダメージも相当なものでしょう。
なお、代表的な身体的症状は下記の通りです。

▼アレルギー性接触皮膚炎の症状

  • 痒み
  • 痛み
  • 発赤
  • 水疱(すいほう)
  • 腫れ

アレルギー性接触皮膚炎は医療機関で適切な処置を受ければ改善しますが、一度でも発症した人は二度と酸化染毛剤由来のヘアカラーリング剤を使うことができません。
いわゆる「寛解(症状が消滅すること)」に違い状態なので、たとえ治癒後でも再び原因物質に接触するとアレルギーが再発してしまうのです。

非アレルギーの刺激性接触皮膚炎

非アレルギーの刺激性接触皮膚炎を発症した場合、主な症状はアレルギー性接触皮膚炎と同じですが、違いが3つあります。

▼アレルギー性接触皮膚炎との違い

  • より痛みを強く感じることが多い
  • 原因物質と接触してから症状が現れるまでの時間が短い
  • 治癒後に原因物質と接触したからといって、再発するとは限らない
  • 染毛剤ではなく、染毛料でも発症する可能性がある

したがって、治癒した後に再び酸化染毛剤を使用することは可能ではあるものの、染毛剤・染毛料ともに発症リスクがあるため注意が必要です。
刺激物質に接触しても、症状が現れるかどうかは、皮膚の状態が大きく影響するため、ある物質で刺激性接触皮膚炎
になったことのある人が再度その物質に接触しても、再発しないこともある。
ヘアカラーリング剤には、過酸化水素水、アンモニア水、アルコール類等、刺激性を有する成分を含むものが多く、染毛剤、染毛料の区別なく、刺激性接触皮膚炎を起こす可能性がある。

引用:消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書「毛染めによる皮膚障害」

アナフィラキシー

染毛剤によるアレルギー性接触皮膚炎が重篤化した場合、まれにアナフィラキシーを発症することがあります。
平成27年時点では酸化染毛剤を用いたヘアカラーリング剤が原因で発症したアナフィラキシーによる死亡例は国内で確認されていませんが、皮膚障害よりもはるかに危険性が高いのは言うまでもありません。

引用:消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書「毛染めによる皮膚障害」

アナフィラキシーは急性のアレルギーであり、原因物質と接触してから短時間で複数の症状が現れるのが特徴です。

不妊リスク

不妊の可能性を高めるのも、ジアミン系白髪染めの代表的な危険性です。
男女ともに生殖器官に悪影響を与えるうえ、環境ホルモンの増加による健康被害も伴います。

▼不妊リスクの一例

  • 生殖器毒性により、子宮が縮んで小さくなる
  • 環境ホルモンが増加し、女性の乳ガン細胞を増殖させる
  • 環境ホルモンの増加により、男性は精子の減少やインポテンツになる可能性が高まる

発がんリスク

日本のみならず、世界各国の医療機関や製品開発の研究所が「毛染め剤」と「発がんリスク」の因果関係について研究を行っています。
特に、ジアミン系のヘアカラーリング剤には多くの発ガン性物質が含まれているため、複数の癌に対して危険性を指摘する専門家も少なくありません。

▼発症する可能性が指摘されている癌の種類

  • 乳がん
  • 非ホジキンリンパ腫(NHL)
  • 濾胞性リンパ腫
  • 慢性リンパ性白血病
  • 小リンパ球性リンパ腫
  • 膀胱がん

カラー剤による乳がんの発症率は?

2019年12月4日(水)に掲載されたNewsweek日本版の記事をご覧ください。
<定期的に髪を染めたり縮毛矯正をしている女性は、乳がんの発症リスクが高くなる。カラー剤などに発がん性物質が含まれているためだ>
ヘアカラー(一度染めたら落ちないもの)で定期的に髪を染めている女性は、乳がんになるリスクが最大60%増すとの研究結果が、学術誌「インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー」に掲載された。
4万5000人以上の女性の医学的記録を検証した結果、ヘアカラーの使用歴と乳がんの発症率の間に正の相関関係があることが判明した。この傾向は、特に黒人女性の間で顕著になるという。

引用:Newsweek日本版「ヘアカラーと縮毛矯正に潜む乳がん発症リスク」

同レポートでは、ジアミン系に言及している訳ではないものの、定期的にヘアカラーを使って毛髪を染めている女性について下記の研究結果を公開しています。

▼乳がんの発症率

  • 女性全体に対する乳がん発症リスク:9%増加
  • 黒人女性限定の乳がん発症リスク:45%増加

濃い色ほど乳がん発症リスクが高い?

Newsweek日本版によると、「カラー剤の色合い」と「乳がんの発症リスク」について興味深い研究結果が報告されています。
こちらの研究結果も世界的に権威が認められている学術誌「インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー」に掲載されており、カラー剤の色合いによって乳がんの発症リスクに変化が見られ、有色人種である黒人は濃い色ほど発症率が高かったと結論づけているのです。

▼毛染めの色合いと乳がん発症のリスクの関係

  • 濃い色:黒人女性が51%、白人女性が8%のリスク増
  • 明るい色:黒人女性が46%、白人女性が12%のリスク増

同じ有色人種である日本人としても、無視できない結果と言えるのではないでしょうか。

ヘアカラーの危険性に関する医学的エビデンス

ここでは、国内・海外におけるヘアカラーの危険性に関する医学的エビデンスについてご紹介します。

▼ヘアカラーの危険性に関する医学的根拠

  • 坂部貢博士(北里研究所)
  • アメリカ国立医学図書館
  • アメリカ国立ガンセンター

坂部貢博士(北里研究所)

北里研究所の坂部貢博士および東海大学研究グループは、NPO法人食品と暮らしの安全基金(旧:日本子孫基金)より依頼を受け、ヘアカラーの危険性に関する調査を実施しています。
まずは、「NPO法人食品と暮らしの安全基金」が発行している月刊誌にて、2回にわたって掲載された調査結果を見てみましょう。
2002年1月1日発行 No.153
ヘアカラーは乳ガン細胞を増殖させる環境ホルモン様作用があり、さらに子宮や免疫に影響を与える証拠がでました。

2002年6月1日発行 No.158
マウスへの影響を調査したところ、子宮重量に変化を与えることが分かりました。さらに女性ホルモンで増加するタンパク質の発現を1.4~1.7倍に増加させ、環境ホルモンと同じ作用を示しました。このタンパク質は、膠原病などに関係していることから、ヘアカラーが免疫系に作用する可能性が強まりました。

引用:NPO法人食品と暮らしの安全基金(2002年1月1日発行 No.153)

上記の調査結果により、下記の5点について医学的エビデンスが立証されています。

▼医学的エビデンス

  • 乳ガン細胞を増殖させる環境ホルモン様作用がある
  • 子宮や免疫に影響を与えている
  • 子宮重量に変化を与えている
  • 女性ホルモンにて環境ホルモンと同じ作用を示すタンパク質が増加している
  • 女性ホルモンで増加したタンパク質は、膠原病や自己免疫疾患の引き金になる可能性が高い

アメリカ国立医学図書館

アメリカ国立医学図書館では、「染毛剤の使用は乳がんのリスクを高めますか?フィンランドの女性の人口ベースのケースコントロール研究」と題した研究結果を公開しています。
特筆すべきは、年齢だけでなく最初の使用年齢・トータル回数・出産歴・飲酒歴・肥満度指数など、あらゆるバイアスを加味して詳細な調査を行っているという点でしょう。
こちらのレポートは長文のため、ごく一部の結果を抜粋してご紹介します。
染毛剤の使用者は、非使用者と比較して、乳がんのオッズが23%増加しました。最も高い関連性は、1950年より前に生まれた女性で観察されました(オッズが28%増加)。さらに、60歳以下の女性の新しい乳がん症例のかなりの量(19%)は、染毛剤製品の使用に起因する可能性があります。

引用:アメリカ国立医学図書館 National Library of Medicine

アメリカ国立ガンセンター

一方、アメリカ国立ガンセンターの公式サイト「Hair Dyes and Cancer Risk」では、相反する調査結果が掲載されています。

▼発がんリスクとの関連性
染毛剤製品に使用されている5,000種類以上の化学物質の内いくつかは動物に発がん性があると報告されているが、徐々に危険性の高い化学物質が排除されているため、使用中の全てにおける発がんリスクは不明

▼膀胱癌との関連性
一部の研究で暗色染料の使用による膀胱がんリスク増が示唆されているが、すべての研究で立証されている訳ではない。

▼血液・骨髄の癌との関連性
一部の研究では非ホジキンリンパ腫(NHL)・白血病などのリスク増加が報告されているが、関連性が示されていない研究もある。

染毛剤が毛髪・人体に悪影響を与える仕組み

染毛剤には数千種類以上もの薬剤が含まれており、特に毛髪・人体にとって危険性レベルが高いのが「化学染毛剤」です。
化学染毛剤がどのようにして人体に悪影響を与えるのか、一例としてアレルギー反応が生じるまでのプロセスをご紹介しましょう。

▼アレルギーが発症するプロセス

  1. 化学染毛剤が髪の内部を保護しているキューティクルを開かせる
  2. 体内に異物が混入するのを防ぐため、毛穴が閉じる
  3. 免疫システムが働いて、入ってこようとする化学染毛剤を敵と認定する
  4. 体内に抗体ができる
  5. 抗体ができた後、すでに敵と認定した化学染毛剤が体内に入ってくる
  6. 抗体が敵を撃退しようとして、アレルギー反応が生じる

有害成分のリスク回避!安全な白髪ケアとは?

結論から言うと、医学的に安全性が100%保障されている白髪染めは存在しません。
ユーザーが自身で危険性を回避するには、まず最もリスクの高い「酸化染毛剤」を避け、ヘアマニキュアや白髪染めカラートリートメントといった「半永久染毛料」の白髪染めを選ぶのが最良の安全策です。

安全性を重視するならヘナ由来の「木木と」がオススメ

白髪はさまざまな要因によって発生しますが、ヘアカラー剤に含まれている過酸化水素(活性酸素)も原因の1つなのをご存知でしょうか。
ウイルスなどを除去してくれる活性酸素は人体にとって必要不可欠であると同時に、細胞を傷つけて老化を促進するという、「不の作用」を併せ持っているのです。
今ある白髪を染めつつ予防もしたい!という方なら、ヘナ由来の「木木と」を試してみてはいかがでしょうか。
酸化染毛剤よりも危険性が低い半永久染毛料なのはもちろん、体内に蓄積された活性酸素を除去してくれる効果もあるのです。

▼「木木と」の魅力

  • 毛髪の空洞化を解消し、強化してくれるタンニン配合
  • 紫外線から髪を守りつつ、表面をコーティングしてくれるローソニア配合
  • ヘナには抗真菌作用はもちろん、活性酸素を発生させない抗炎症作用もある
  • ヘナの薬理効果である抗真菌作用、および活性酸素を発生させない抗炎症作用が優れている

「木木と」の使用感については、下記の記事にて詳しく解説しております。

白髪が気になり始めたので木木と(もくもくと)で初ヘナ!
白髪が気になりカラー剤を使っていたが、ダメージや染まり具合に満足していない、、意外とそう考える方は多く、それを「カラー剤難民」と読んでいます。 私もその一人でした。しかし年齢を重ねると髪へのダメージも気になりだし、そこで注目したのが自然由来...

まとめ

白髪染めの危険性は厚生労働省だけでなく、最近では都道府県の公式ホームページでも注意喚起が行われています。
中でも遅延型のアレルギー性接触皮膚炎は重篤になる可能性が指摘されているうえ、再発リスクも軽視できません。
何らかの健康被害を受ける前に、より危険性の低い半永久染毛料への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。

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