白髪ぼかしハイライトは、白髪そのものを染めずに周りの髪色を明るくして白髪を目立たなくさせる手法で、脱白髪染めとして注目を集めています。
- 白髪染めをしたいけど明るい髪色にしたい
- 白髪染めをしてもすぐに目立ってしまいメンテナンスが大変
といった悩みを抱える方におすすめの白髪対策です。
白髪ぼかしハイライトを行う前にメリットやデメリットを知ることで、ご自身の髪に合った方法なのか確認してみてください。
白髪ぼかしハイライトとは?
ブリーチ剤を使用してハイライトを入れるので「白髪ぼかしハイライト」と呼ばれます。
通常の白髪染めよりも髪を明るくできることや、髪や頭皮のダメージを軽減できるなどのメリットがあります。
ブリーチ剤を使うため髪へのダメージはありますが、白髪染めの頻度を減少させたり、部分的なブリーチで済むという観点からダメージの軽減の効果が見込めます。
白髪染めと白髪ぼかしハイライトの違い
白髪染めと白髪ぼかしハイライトは、染め方や使用するカラー剤が違います。
専用の薬剤を使用する白髪染めに対して、白髪ぼかしハイライトはブリーチ剤やファッションカラーを使用し白髪以外を染めることで白髪を目立たなくさせる手法です。
ここでは白髪染めと白髪ぼかしハイライトの染め方の違いについて説明していきます。
ブリーチで髪色を明るくする
白髪ぼかしハイライトでは明るい髪色に染めるためにブリーチ剤を使います。
白髪以外の髪に細くハイライトを入れることで元々あった白髪が目立たなくなるのです。
ハイライトの上から好みの明るいカラーを入れれば、白髪をぼかしつつ理想的な明るい髪色が実現できます。
白髪をしっかり染めない
白髪を他のカラーに染め上げる白髪染めとは違い、白髪ぼかしハイライトでは白髪部分をしっかり染めません。
生えた白髪はそのまま活かし、他の部分を明るくすることで白髪とのコントラストを抑えて目立たなくします。
白髪以外の箇所を明るくするため、ハイライトを入れて白髪の仲間を作ってからカラーを入れることで元の白髪と馴染みやすくなり、白髪も一緒に染まったように見せることができます。
ファッションカラーを使う
白髪自体を染めるのではなく、白髪以外を明るくすることで白髪が目立ちにくくなる白髪ぼかしハイライト。
その上から白髪染めを使用してしまうと、せっかく入れたハイライトも暗く染まってしまうためファッションカラーを使用します。
ファッションカラーは頭皮に直接塗らないので白髪染めよりダメージを軽減でき、白髪染めより髪色の選択肢が広がるので自分のイメージ通りの色に染めることができます。
白髪染めとファッションカラーの違いに関して以下の記事にまとめているので併せてご覧ください。
白髪ぼかしハイライトのメリット
冒頭で触れた通り、暗いカラーでしか染められず明るい髪色を諦めていた人や白髪染めの頻度が多くて悩んでいる人は、白髪ぼかしハイライトで改善できるかもしれません。
具体的にどんなメリットがあるのか紹介していきます。
髪を明るく染められる
白髪ぼかしハイライトの最大のメリットは白髪染めよりも髪を明るく染められることです。
通常の白髪染めは白髪をしっかり染めるため暗い色が使われますが、白髪ぼかしハイライトは白髪をしっかり染めないことで髪全体を明るいトーンに変えることができます。
ファッションカラーを使うことで豊富な色のバリエーションから好きな色を選ぶことができるのもメリットのひとつです。
髪が伸びても白髪が目立ちにくい
通常の白髪染めでは髪が伸びると染めた部分と根元の白髪の色がはっきり分かれて目立ってしまいます。
しかし、白髪ぼかしハイライトでは、細かく筋のように入れたハイライトの効果で根元から毛先までがグラデーションのような見栄えになり、通常の白髪染めで染めるよりも目立ちにくくなります。
そのため、通常の白髪染めより染め直しの頻度を減らすことができます。
一般的な白髪染めの頻度についてまとめた記事も参考にしてみてください。
頭皮ダメージを軽減できる
頭皮に直接塗る白髪染めと違い、カラー剤を根元から塗らない白髪ぼかしは頭皮へのダメージが軽減できるというメリットもあります。
ハイライトにはブリーチ剤を使用しますが、ケアブリーチやダメージレスカラーなど髪のダメージが軽くなるよう配慮されたブリーチ剤もあるので、過去に白髪染めやファッションカラーで髪や頭皮にトラブルがあった方はそちらを使用してみてください。
白髪ぼかしハイライトのデメリット
通常の白髪染めでは叶わないメリットがある白髪ぼかしハイライトですが、もちろんデメリットも存在します。
これまでハイライトを入れたことのない人や髪へのダメージが気になる人は特に、デメリットをしっかり理解したうえで白髪ぼかしハイライトを行いましょう。
ハイライト部分の髪は傷みやすい
通常、ハイライトを入れる部分にはブリーチ剤を使用し、その上から色を重ねるので髪が傷みやすいです。
ただ、白髪ぼかしハイライトの場合はブリーチを行うのは全頭でなく部分的であり、通常よりもかなり細くハイライトを入れていくので、通常に比べてブリーチによるダメージが軽減されます。
通常のヘアカラーよりも施術時間がかかる
白髪ぼかしハイライトでは、ハイライトを入れるためブリーチ剤を使用した後に希望のカラーを入れていくので、通常の白髪染めやファッションカラーよりも時間がかかります。
基本的には通常のカラーより1時間ほど時間がかかると思っておきましょう。
カラーが抜けた後に明るくなりすぎる可能性も
白髪ぼかしハイライトを入れた後、しばらくすると上から重ねたカラーが抜けていきますが、カラーが抜けてブリーチ後の髪色に戻ると明るくなりすぎてしまう可能性があります。
ぼかすことで白髪を染める頻度は減らせるものの、上から塗ったカラーを維持するには定期的なメンテナンスが必要です。
後から髪色を変えにくい
ハイライトを入れるためにブリーチした部分は、元の色が明るくなるので上から重ねたカラーが色落ちしやすくなります。
一度ハイライトを入れてしまうと、後からやめたくなってもなかなかやめられないという事態になってしまうので、ハイライトを入れる際はよく考えてからにしましょう。
白髪ぼかしハイライトはどんな人におすすめ?
白髪の割合や白髪の状態によって白髪ぼかしハイライトには向き不向きがあるので、自分の髪の状態を確かめて、白髪ぼかしハイライトか通常の白髪染めのどちらが良いのかをよく考えてから判断しましょう。
髪全体のうち白髪の割合が少なめな人
白髪ぼかしハイライトは、髪全体のうち白髪の割合が少ない人におすすめです。
具体的には、髪全体に対して白髪の割合が3割程度であれば、ハイライトを入れることで白髪を目立たせないようにできます。
逆に、白髪の割合が8割以上になってくると、ハイライトを入れたとしても白髪の方が目立つので、そういった場合は白髪染めを使用するか、全頭ブリーチをしてからお好きなカラーで染める方がおすすめです。
白髪染めの頻度を減らしたい人
白髪染めの頻度を減らしたいと思っている人にもおすすめです。
通常、白髪染めの頻度は1ヵ月に1回ほどですが、白髪ぼかしハイライトは1ヵ月半~2ヵ月に1回ほどまで頻度を減らせます。
長い人はそれ以上の間隔を空ける人もいます。
ただ、白髪ぼかしハイライトの場合ブリーチとカラーを入れる施術があるため、1回の施術時間は長くなるので注意です。
根元から伸びる白髪を目立たなくしたい人
白髪ぼかしハイライトは、根元が目立ちにくくなる効果がある場合があります。
これは白髪部分にハイライトを入れることで、髪の毛全体の色味を明るくするためです。
白髪が目立ちやすい根元の部分も明るくなることで,髪全体が均一な色味になり目立ちにくくなります。
白髪ぼかしハイライトをおすすめできない人
過去のヘアカラーや縮毛矯正歴によっては、白髪ぼかしハイライトをおすすめできない人もいます。
ハイライトはブリーチ剤で髪にダメージを与えやすいため、自分の髪状態を知った上で行わなければ失敗のリスクも高まります。
自分の髪の状態が分からない場合は美容師としっかり相談した上で検討しましょう。
普段ダークトーンのカラーをしている人
普段ダークトーンのカラーをしている人は、ブリーチ剤で髪が明るくなりづらいので1回の施術でハイライトが完成しない場合があります。
無理な脱色は髪を傷める原因になるので、ハイライトを入れる前に美容師に相談しましょう。
縮毛矯正をしている人
縮毛矯正をしている人や、過去に縮毛矯正したことがあるという人は、ハイライトを入れる際に髪のダメージを受けやすいです。
髪が傷んでいる状態でハイライトを入れてしまうと髪がダメージに耐え切れず千切れる可能性もあります。
人によっては縮毛矯正やパーマと白髪染めを併用したいという方もいます。
施術する順番を工夫するなどしてできる限りダメージを抑えるよう心がけましょう。
以下の記事も参考にしてみてください。
髪にダメージを与えたくない人
白髪ぼかしハイライトは通常のハイライトよりダメージ量が少ないとはいえ、少なからずダメージを受けます。
そのため髪へのダメージが気になるという方にはあまりおすすめできません。
白髪ぼかしハイライトをするならセルフ?美容室?
セルフで行う白髪染めは時間の融通がききやすく価格も抑えられるメリットがありますが、白神ぼかしハイライトを自分で行うのは至難の業です。
ハイライトの調節や髪へのダメージを考慮すると美容室で行うことがおすすめです。
白髪ぼかしハイライトは自分でできるの?
白髪ぼかしハイライトは市販のブリーチ剤とファッションカラーを使用して自分でできないこともないです。
ただ、どこにハイライトを入れるのか、どのくらいの量の薬剤を使用するのかなど、知識とテクニックが必要になるため自分でキレイに仕上げるのは難しく、色が思い通りにならず地毛と染めた髪色が馴染まないなどの失敗リスクがあるので、初心者の方や不器用な方は美容室での施術がおすすめです。
白髪ぼかしの頻度は?
白髪ぼかしハイライトは白髪が伸びても気になりづらいので、通常1ヵ月半~2ヵ月に1回の頻度でリタッチカラーを行うとキレイな状態をキープできます。
ブリーチした髪が色落ちしたタイミングで新しいカラーで染め直していきます。
上から重ねたカラーが明るく、ブリーチした髪の色落ちが早いと感じる場合は1ヵ月に1回染めるのが理想的です。
白髪ぼかしハイライトにおすすめのカラーは?
白髪ぼかしハイライトにおすすめなのは、髪を柔らかい印象にするアッシュグレーや透明感ある雰囲気に見せるグレージュです。
ベージュ系カラーも髪全体をふんわりとした雰囲気にし、若々しく見せてくれます。
白髪の量が少ない人はイルミナカラーを使用して透明感をアップさせると白髪のカバー力がアップします。
白髪ぼかしハイライトは失敗しやすい?
自分で行うには難しい白髪ぼかしハイライトですが、美容室の施術であっても失敗のリスクはあります。
ダークトーンカラーや縮毛矯正歴による失敗はもちろん、ハイライトの調節はプロの美容師でも難しいので、美容室で白髪ぼかしハイライトを行うとしても失敗する可能性があるのです。
ここでは、白髪ぼかしハイライトがキレイに行えなかった場合の原因について説明していきます。
くせ毛の人はキレイに見せるのが難しい
ハイライトは直毛の場合や、コテでキレイに巻くと全体がバランス良く見える仕組みになっています。
くせ毛の場合はハイライト部分が不規則にうねってしまうので全体的にキレイに見えづらくなります。
くせ毛に悩む方がハイライトを行う場合は、日々のスタイリングでうねりを改善しまっすぐ仕上げることが必要です。
ハイライトを入れるのに技術が必要
髪全体に対しての白髪の割合や白髪が多い箇所、ヘアスタイルによってハイライトを入れる量や太さは違います。
ハイライトの筋が太すぎて白髪と馴染まない場合や、筋が細すぎて白髪が増えたように見えるなど失敗の恐れがあります。
美容室での施術の場合は、慣れている美容師に施術をお願いしましょう。
明るいカラーが楽しめるおすすめの白髪染め
セルフでの白髪ぼかしハイライトは難しいため美容室で行うことをおすすめしましたが、明るい白髪染めを使えばセルフでも気軽に明るい髪色にすることができます。
ここでは、白髪を染めつつ髪を明るくできる市販のセルフ白髪染めを3つ紹介していきます。
ホーユー カレンシアカラー
ホーユーのカレンシアカラーはセルフ白髪ぼかし専用のカラー剤です。
白髪を明るいグレー系の色味で染めることができるため、全体的に白髪が増えてきたなと感じている方におすすめの白髪染めです。
色褪せても赤みが出にくく自然に元の状態に戻っていくのもメリットです。
ブローネ 泡カラー
泡で簡単に明るく白髪染めできるヘアカラー剤です。
泡を揉み込むだけでムラなく簡単に染めることができ、カラーのバリエーションも22種類と豊富です。
白髪が気になり出したけど明るい髪色に染めたいという方や、初めての白髪染めで簡単に染めたいという方にぴったりの白髪染めです。
ウィンライフ 木木と
木木とシリーズの「金茶」は白髪を染めたいけど暗い色味でなく明るく染めたいという方にぴったりの白髪染めです。
ヘナを始めとする植物由来の成分でできており、傷んだ髪をコーティングするトリートメント効果もあるので、髪のダメージを抑えて白髪を染めることができます。
まとめ
白髪ぼかしハイライトは自分のカラー歴や白髪量によって上手くいかない可能性もあるので、施術前に髪の状態をチェックすることが非常に大切です。
ハイライトがキレイに見えないといったリスクを避けたい場合やセルフで気軽に行いたい場合は、紹介した明るく染まる白髪染めを試してみてください。