20代の頃と比べ、30〜40代になるとさまざまな体の変化が訪れます。
その中でも特に女性を悩ませるのが、急に増え始める白髪。
「20代の時はなかったのに白髪が増えてきてショックを受けている」という方も少なくないでしょう。
しかし、原因さえはっきりすれば自分の生活習慣を見直し、白髪予防につなげられます。
そこで今回は、30〜40代で急に白髪が増える理由と、おすすめの予防法・対処法を紹介します。
白髪は30代~40代女性に多い髪のトラブル
年齢や性別によって、髪のトラブルやヘアケアの悩みは大きく変わってきます。
特に30〜40代の女性は、白髪に悩む傾向が強いです。
一般的に白髪に悩まされる年齢
あるアンケートで年代別の悩み調査をしたところ、「白髪に悩んでいる」という回答が最も多かったのは40代女性で、全体の5.3%の割合を占めることが分かりました。
また、「白髪に悩んでいる」と答えた割合を年齢別に見てみると、20代女性が1%未満だったことに対し、30代女性が2%と倍以上に増えていることも判明しました。
一般的に白髪染めを始めるタイミングも30代後半〜40代前半が多いです。
以下の記事も参考にしてみてください。
白髪が生える原因は?
白髪が生える原因は、主に以下の6つの原因が考えられます。
- 遺伝
- ストレス
- 栄養バランスの崩れ
- 紫外線
- 加齢
- 病気
白髪は遺伝が影響する場合が多い
高齢になっても黒い髪の人もいれば、若年層から白髪が出始める人もいます。
このように白髪が生え始める時期が人それぞれであるのは、遺伝的要因に大きく左右される場合が多いです。
カリフォルニア州ロマリンダ大学教授であり皮膚科医のジェニン・ルーク博士は、白髪の原因は遺伝的な要因が考えられると述べました。
中には先天的に色素を作り出す能力がなく、若いうちから白髪が生え始める人もいます。
参考URL:髪が白くなるのはなぜ? 白髪のメカニズムを専門医が解説|ハーパーズ バザー(Harper’s BAZAAR)公式
30〜40代は仕事や家事によるストレスが多い
ハーバード大学の研究により、ストレスは白髪の生成を誘導することが科学的に証明されました。
ストレスを感じると、神経伝達物質「ノルアドレナリン」が色素幹細胞を過剰に活性化させます。
それにより黒髪を作り出すメラノサイトが急速に変化し、色素幹細胞が枯渇してしまうことが白髪を生み出す原因となるのです。
30〜40代は仕事や家事、子育てによるストレスが溜まりやすいため注意が必要です。
不規則な食生活による栄養バランスの乱れ
不規則な食生活を続けていると髪に十分な栄養が行き届かなくなり、黒い髪を作るメラニン色素が生成されなくなってしまいます。
仕事や家事、子育てで忙しい日常を過ごす30〜40代の女性は、日々の食生活が乱れがちであるため白髪が増えてしまったというケースも多いです。
10~20代で浴びた紫外線の影響が出始める
30代になると、シミやシワなど紫外線による老化のサインが肌に出てきますが、その影響は頭皮にも現れます。
髪の毛をすり抜けて頭皮に浸透した紫外線は、皮膚細胞を傷つけ老化を促します。
やがて頭皮は乾燥していき、その下にある毛細血管が圧迫され血流が悪化。
その影響で頭皮や髪の毛に栄養が行き届かなくなり、白髪を引き起こしてしまうのです。
30~40代は加齢の影響が出始める時期
30~40代以降に見られる白髪の原因の多くが加齢によるものだと言われています。
髪を黒くするためにはメラニン色素が必要です。
そのメラニン色素を生成するのが、メラノサイトという細胞です。
加齢により体の血流が悪くなると、体中の細胞に栄養が行き届きにくくなります。
メラノサイトがその影響を受けてしまうと、メラニン色素生成機能が低下し、生成されるメラニン色素の量が大きく減ってしまいます。
その結果髪が着色されず白髪の状態で生えてきてしまうのです。
急に増えたら病気のサインの可能性も
急に白髪が増加した場合、病気のサインである可能性も否定できません。
いくつかの病気の中には、白髪が生えるという症状が現れるものがあるので、心配な方は医療機関への受診も検討してみてください。
しかし大抵の場合は直接的な関係がないのでご安心ください。
白髪を増やさないための予防法
白髪の発生にはさまざまな原因が考えられることをお伝えしました。
ここからは、白髪を増やさないための予防法を紹介します。
栄養バランスの良い食生活を心掛ける
健康的な髪を作り出すためには、栄養バランスのとれた食事は必要不可欠です。
白髪を予防するために、特に積極的に摂取しておきたい栄養素は以下の3つです。
- タンパク質
- ミネラル
- ビタミンB12
タンパク質は健康な髪と頭皮を作る
タンパク質は、内臓や皮膚、髪など体のあらゆる器官を構成する成分で、健康的な髪と頭皮を育てるうえで非常に重要です。
タンパク質が不足すると、メラニン色素の原料となる「チロシン」が不足するため白髪が増えてしまいます。
またタンパク質の中でも、特に毛髪と大きく関わっているのが「ケラチン」です。
毛髪を構成する成分の80〜90%がタンパク質ですが、そのタンパク質の約90%を占めるのが、このケラチンです。
ケラチンが不足すると、白髪だけではなく枝毛や切れ毛、薄毛など髪にさまざまな悪影響が及びます。
ミネラル不足は色素不足につながる
ミネラルは、髪に色素を送り込むうえで重要な成分です。
多くの種類があるミネラルですが、その中でも白髪予防効果が期待できるのは、以下の4つです。
亜鉛 | タンパク質・ケラチンを作ったり、メラニンの生成を促進させたりする働きがあります。 |
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銅 | メラニン色素の生成や血液の生成をサポートする役割があります。 |
カルシウム | メラノサイトを活性化させます。 |
ヨード | メラノサイトや甲状腺ホルモンを活性化させます。 |
ビタミンB12はメラニン色素を活発にさせる
ビタミンB12には、メラノサイトの機能を活性化させ、メラニン色素を増やす働きがあります。
その他にもヘモグロビン生成の促進や自律神経を整える効果も期待できるため、白髪の原因となる貧血リスクやストレス発生リスクを軽減させることにも役立ちます。
適度にストレスを発散させる
現代女性は家事や仕事、育児と非常に多忙であることに加え、生理などでストレスが蓄積しやすいため適度に発散するようにしましょう。
お風呂に浸かってリラックスしたり、軽く体を動かしたりするとストレス発散につながります。
また趣味を楽しんだり好きな食べ物を食べたりして、自分の好きな物に触れる時間を少しでも作ることも効果的です。
良質な睡眠を取る
睡眠中は細胞の成長に必要な「成長ホルモン」が増加し、髪の発育や血流促進に必要とされる「IGF-1」という成長因子が分泌されます。
忙しくて睡眠時間を増やすことが難しい方は、睡眠の質を高めるようにしましょう。
寝る3時間前にはテレビ画面やスマホ画面などが発するブルーライトを浴びないようにしたり、アロマなどを使ってリラックス効果を高めたりするのが効果的です。
紫外線対策をする
お出かけの際は帽子を着用したり日傘を差したりして、頭皮の紫外線対策を施すようにしましょう。
「紫外線を浴びてしまったな」と思ったら、その日のうちにアフターケアをすることも大切です。
頭皮用美容液などを使い、うるおいと栄養分を与えるケアを行いましょう。
頭皮マッサージをする
50ヶ所ものツボが集まる頭皮は、もみほぐすことで血流が良好になり、健康な髪が育ちやすくなります。
指の腹や手のひらを使って頭全体をマッサージし、特に凝り固まった箇所は入念にもみほぐすようにしましょう。
ただし、頭皮マッサージはやり過ぎると頭皮の乾燥につながります。
そのため1日に1〜2回、1回につき5分程度と頻度や時間を決めておきましょう。
白髪が増えてきた時の対処法
白髪予防のために生活習慣を変えても、体質改善には膨大な時間が掛かります。
それまでに生えてきてしまった白髪は、一体どうすれば良いのでしょうか?
1本〜数本の白髪であれば根元から切る
数本程度の白髪の量であれば、根元から切って処理することがおすすめです。
手軽に処理できて、頭皮や髪に与えるダメージを最小限に抑えられます。
白髪を抜いて処理する方もいますが、頭皮や髪の毛に大きなダメージを与えてしまうため避けた方が良いでしょう。
白髪を抜くことで起こるデメリットをまとめた記事も併せてご覧ください。
白髪を染める
白髪の量が多い場合には、白髪染めを使って一度で染めてしまうのがおすすめです。
白髪を目立たなくする効果もありますが、ファッションとして好きな色に染めることができるのも白髪染めの魅力です。
一般的に白髪染めは暗い色に仕上がります。
しかしハイライトを入れて白髪をぼかすなど、明るい髪色に仕上げる方法もあるので参考にしてみてください。
髪と頭皮に優しい白髪染めを使う
一般的な白髪染めの多くには、ジアミンという成分が含まれています。
発色を良くするジアミンですが、アレルギー性が強いためなるべく配合されていないものがおすすめです。
また白髪染めは、確実に染められるように通常のヘアカラー剤よりも強い薬剤を使用しており、その分髪と頭皮に与えるダメージが大きく、使い続けることで髪や頭皮が傷つきやすくなってしまいます。
そのため白髪を隠すために白髪を染めていたのに、髪質や頭皮環境が悪化し、余計に白髪が増えてしまったというケースも少なくありません。
30〜40代におすすめ!髪に優しい白髪染めタイプ3選
髪や頭皮へのダメージを抑えつつ、白髪をキレイに染められる白髪染めのタイプは以下の3種類です。
タイプごとにおすすめの白髪染め商品もご紹介します。
ヘアカラートリートメント
トリートメント効果のあるヘアカラーで、髪の表面に染料を付着させて髪に着色します。
通常の白髪染めとは異なり、脱色剤やジアミン等が含まれないため、髪を傷めるリスクが少なく済みます。
またトリートメント効果があるため、使用後は指通りの良い滑らかな髪に仕上がります。
普通のトリートメントと同じように使えるため、手軽に染められる点も魅力です。
BELTA ヘアカラートリートメント
33種類のボタニカル成分と7種類の美容オイルが配合されており、痛んだキューティクルにしっかり密着し、うるおいのある艶やかな髪に仕上がります。
1000分の1の大きさまでナノ化されたうるおい美容成分が髪の内部まで浸透し、髪のエイジングケアを促します。
約5分で髪をケアできる手軽さも魅力的です。
ヘアマニキュア
髪の表面をカラー剤でコーティングして、髪色を変化させる白髪染めです。
髪の表面をコーティングするだけなので、髪や頭皮へのダメージを最小限に抑えられます。
ヘアカラートリートメントと比べてヘアマニキュアの方が発色が良く、髪に弾力が生まれてボリューム感のある仕上がりになります。
ブローネ 美髪ヘアマニキュア
ワンプッシュで出して付属のクシでなじませるだけで、簡単に白髪を染められます。
手軽さが魅力であり、傷んだ髪内部や痩せた髪の繊維を膨らませる美髪技術が取り入れられるため、白髪を隠すだけでなく、髪にハリやコシを与える効果も期待できます。
ヘナカラー
ヘナカラーとは、植物のヘナを原料とした白髪染めです。
植物由来の成分であるため、髪や頭皮へのダメージを限りなく抑えることができます。
またヘナには、デトックスや炎症抑制、新陳代謝の改善効果があると言われており、頭皮環境を整えて髪質を改善する効果が期待できます。
体に優しいオーガニック商品への関心が高い方や、白髪染めをしながら髪質改善をしたい方におすすめです。
ウィンライフ 木木と
ハーブの効果を最大限に発揮させる独自の技術開発によって開発され、髪のトリートメントと頭皮のクレンジング効果のあるヘナカラーです。
人体にリスクがあるとされる原料は一切使用されておらず、髪質や頭皮が敏感な方やアレルギー体質の方でも安心して使用可能。
使い込んでいくうちに、髪質改善効果も期待できます。
まとめ
30〜40代の女性の方は、ライフワークを通して特に白髪が増えやすいです。
しかし、生活習慣を変えることで白髪の生えない体質を作り出すことができます。
いきなり習慣の全てを変えることは難しいですが、少しずつ改善していく事で白髪の改善へと繋がります。