白髪染めで暗くなることを避けようとして、ブラウン系で色を染めたはずなのに出来上がると赤くなり思わぬ色になった、または白髪染めをして日にちが経つと赤色が目立つようになってしまい困ってしまったことはありませんか。
これにはアジア人特有の理由や選んだ白髪染めの染料などいくつかの原因があります。
白髪染めで赤くなることを抑える方法、また赤くなってしまった時の対処法を解説します。
なぜ白髪染めをして赤くなるのか
白髪を茶系に染めたと思っていたら想像より赤くなってしまって驚いたことはありませんか。
赤い色で染めたのであれば当然ですが染料の色を見るとたしかに赤色ではないのにどうして赤くなるのでしょうか。
赤色が目立つと髪の色はとても個性的になり職場などで浮いてしまい困る場合があります。
そのうえ自身で修復をしようとして染め直しをし、さらに悪い状態になる時もあります。
このようなことにならないためにはどのようなことに気を付けていけばいいのでしょうか。
白髪染めで赤くなるメカニズムと赤くならないようにするにはどのようにするといいのか解説をします。
白髪染めをすると赤くなるメカニズム
白髪染めをして髪が赤くなるメカニズムは日本人の髪の色や白髪染めの選んだ色、染める回数などが主な原因になっています。
また赤くなる原因は白髪が多いほど赤く染まってしまっているように思われがちですが、実は黒髪が多いほど赤くみえるように染まってしまいます。
まずは白髪染めで赤くなる原因を知ることで赤くなることがないように対処法を考えていきましょう。
ただ元々遺伝的に赤っぽい髪の色の人の場合は白神染めで赤くなることを防ぐのはかなり専門的に染料の調整が必要になってきます。
白髪染めをして赤くなる3つの原因を紹介
白髪染めをして赤くなる原因は主に次の3点があります。
白髪染めの商品の特性からくるものや、遺伝的な理由、生活の習慣からくるものですが、できるだけ赤くなることを防ごうとするとまずはどうして白髪染めで赤くなるのかを知っていくことが大切です。
ここでは主な原因をご紹介し、赤くなることを防ぐ対処法を考えていきます。
選んだヘアカラーの色が原因
ブラウン系の白髪染めは赤色の染料が入っています。
それが髪を赤く染めてしまう原因なのですが、ダークブラウンで染めようとして赤くなるよりは、ライトブラウンを選んで白髪染めをした方が、髪の色が赤くなることが多くなります。
明るめのブラウンの白髪染めはブラウンを強くしようとしたために赤色の色素が多くなるのでさらに赤味が強くなってしまうことが原因です。
また白髪染めには髪の色(メラニン色素)を抜いて染料が入りやすくするために、さらに赤味が目立つようになってしまいます。
自分好みのおしゃれをするためには、まず白神染めがどのようなものか知っていくこともポイントです。
日本人の髪の色が原因
白髪染めで赤くなる原因の一つに日本人の髪の色が原因でもあります。
先ほど白髪より黒髪が多いほど赤味が強くなると説明をしましたが、アジア系人は髪の色は黒髪が多く、どうしても白髪染めで赤くなることが多くなってしまいます。
それではどうして黒髪が多くなると赤味が強くなるのでしょうか。
実は髪の色を作るメラミン色素は赤く見えやすい性質があり、私たちが普段、黒髪と思っているのは実は真っ黒ではなく赤味が入っているのです。
また白髪染めでは脱色をするので余計に赤味が強くでてしまいます。
この黒髪をブラウン系に白髪染めをしようとするとより強く赤色をいれていかなければいけなくなり、結果、髪が赤く見えてしまう原因になってしまいます。
繰り返し染めていくことが原因
白髪染めは長年、色がキープされるわけではなく、白髪染めで長くて2ヶ月、ヘアマニキュアですと1ヶ月~1ヶ月半程度で色が落ちていくのでさらに白髪染めをすることになります。
最初の内はブラウンに染まっていても染料が蓄積していくと白髪染めの色を変えなくてもドンドン色が変わってきてしまいます。
こうして自分好みの髪の色に染まったように見えても続けていくうちに期待した色ではなく赤くなることが多くなっていきます。
白髪染めで赤くならないようにするにはどうすればいいのか
白髪染めで赤くなる原因の主なものを上げていきましたが、生まれながらに髪が黒いアジア人であればそもそも髪の色素を変えられるものではありません。
それではその他の原因である繰り返し染める時の注意点と、白髪染めの色の選び方で防ぐ方法をご紹介します。
まずは色の関係を知っていく
色には色相と呼ばれる関係があり、「明度」「彩度」「補色」といいます。また色は三原色と言われる「赤」「黄」「青」というものがあり、白髪染めの色はこの三原色にもとづいて作られています。
明度 | 色の明るさを表す言葉で明度が上がっていくと白に近づいていき、明度が下がると黒に近く似合っていきます。明るさだけを変化させていっているので色は違って見えても同じ色相になります。 |
彩度 | 色の鮮やかさを表します。彩度が高くなればなるほど、よりビビッドな色合いになります。 |
補色 | 反対色とも呼ばれ、色相環(図1)でいうと丁度反対の位置にある色のことを言います。補色の組み合わせはお互い引きあう相乗効果が生まれますが、かなりインパクトのある組み合わせになります。 |
この三種類の色相のうち、白髪染めで赤くなることにどのような関係があるのかというと、明度が関係していきます。
茶色の明度をどんどん上げていくと赤色なっていきます。
このため白髪染めのブラウンで明るくしようとすると赤味が強くなっていくためより赤色が目立ってきてしまいます。
ブラウンは明度によって赤くなる
ブラウンの明度が増していくと赤味が強くなります。
ブラウン系で染めた髪が明るいところでみると赤色に見えることがあります。
これはブラウン系の白髪染めで染めた時に赤味の強い染料が使われているため赤い色が目立ってしまうのです。
白髪染めで赤くなってしまうのはこの現象が明るいところでなくても起こってしまい期待しない色に見えてしまうのです。
特に明るめの色に染めようとすればするほど赤くなる色素の量が多くなるのでさらにこの傾向が強くなってしまいます。
美容院で白髪染めをする時に赤くなることを考慮して染料を調整するので赤くなることをある程度防ぐことができます。
またセルフの白髪染めでも現在では赤くなることを調整している商品もあります。
セルフで白髪染めをしていくのであれば、最初のうちは中々上手くいかないかもしれませんが、自身の髪の性質とも合う赤くならない商品を見つけていくことをおススメします。
アッシュ系の白髪染めを使う
ブラウン系で明るめに染める方法もありますが、アッシュ系(寒色系)の白髪染めを使うと落ち着いた明るめの色にすることができます。
ブラウン系に比べて赤くなることはある程度防ぐことができますが、色落ちしていくと黄色みが出てしまうことがあります。
また、白髪染めで髪に赤味が強く残っている場合にはアッシュ系は思うような色に染まらない場合があります。
白髪染めを複数回している場合や、遺伝的に赤味が出やすい人はアッシュ系で染めようとする場合、最初からセルフで白髪染めをすると上手く染まらないことが多いので、まずは美容院で色を相談していくことをおススメします。
この他の注意点としてアッシュ系は表面で発色するので色落ちがしやすい色でもあります。
傷んだ髪は退色が進むので、髪のダメージを防ぐことが大切です。
対策としては、洗髪後のトリートメントをしっかり行い、髪の毛を生乾きのままにしないようにする。そして、ドライヤーを使いすぎないことなどを注意していくことがポイントです。

ヘナ単体のものを避ける
ヘナは100%植物由来の自然な染料で髪に優しいということで近年注目されています。
白髪染めに含まれているジアミンという化学物質でアレルギーを起こしてしまうために白髪染めをすることができなかった人にとっても人気の白髪染めになります。
このヘナは天然の染料で、ヘナを単体で使うと、白髪は赤に近いオレンジ色に染まります。
その為、ヘナの白髪染めでは、黒色に近い色に染め上げるためには、青色に染まるインディゴの染料を加えて本来の黒髪に近い色合いに仕上げます。
赤くなるのも嫌、けど自然派由来の染料で染めたいという人も諦めずにヘナの白髪染めを楽しむことができます。
白髪染めを繰り返し染めない
白髪が目立ちはじめ、白髪染めを始めると、白髪染めをやめてグレイヘアで過ごすようにならない限り、白髪染めを続けていかなければなりません。
そのため、繰り返し染めていくことでどうしても染料が蓄積していき、赤味が強くなっていってしまいます。
これを防ぐには白髪染めの回数を減らすというのが一番簡単ですが、実際には中途半端に染まっている髪は清潔感が失われてしまうので、おしゃれに見えなくなってしまいます。
そうならないためにも白髪染めをするたびに全体を染めるのではなく、色落ちしている部分だけを染めていくことで繰り返し染めていくことで赤くなるのを抑えていくことができます。
髪のダメージを抑えるようにする
最初は上手く染まったと思っていても、白髪染めをしてから段々日が経っていくと色が変わっていき、赤味が出てきてしまうことがあります。
それは、髪のダメージによりキューティクルが開きっぱなしになり、洗髪などをすることで染料が落ちしていき嫌な赤味が出てきてしまうのです。
赤くなることを完全に防ぐことはできませんが、白髪染めをした後のトリートメントなどでしっかりケアし、濡れた髪を早く乾かすことで色落ちを遅らせ、赤くなることを抑えることができます。
また日々のシャンプーの方法によっても赤くなることを抑えることができます。
洗浄力の強いアルコール系の界面活性剤が含まれているシャンプーは色落ちしやすくなるため、アミノ酸系のマイルドなシャンプーを使用して色落ちや赤くなることを防ぐことができます。
またカラートリートメントやカラーシャンプーを使用して色をキープしていくのも一つの方法です。
白髪染めで赤くなった時の対処法
では、赤くなった髪に対しそのように対応していけば良いのでしょうか。
対処法別に見ていきましょう。
自分で直そうとしない
白髪染めで赤くなってしまったた時に、ご自身で色を直そうとしてダーク系のブラウンや黒色の白髪染めで慌ててすぐに染め直しをする方がいらっしゃいます。
これはかえって大変な事態を招くことになります。素人が染め直しをしてしまうと、さらに赤味が強く出てしまったり、さらにはあらぬ色になってしまったりすることがあります。
これは先ほど説明をした三原色や髪の特徴を知らずに染め直しをしてしまったために起こってしまうことになります。
染めてすぐに赤くなってしまった時には自身で修復をする前に、まずは初期の段階で美容院に相談をすることをおススメします。
カラートリートメントで修復していく
白髪染めをして日にちが経って退色してしまったために赤くなった場合、その時にはカラートリートメントやカラーシャンプーなど日々のケアで抑えていくことができます。
ただカラートリートメントやカラーシャンプーは一度にしっかりと色が入るわけではないので日常的に洗髪から修復をしていく必要があります。
リタッチ等で白髪部分のみを染めていく
赤くなってしまった場合、リカバリーしようと全体の染め直しを考えますが、再度染めていくことで染料が蓄積してしまい、更に赤味が増します。
そこで、髪全体の白髪染めの回数を減らすためにも、色落ちした部分、もしくは伸びてきた白髪部分のみをリタッチで染めていくのも良い方法です。
まとめ
おしゃれをしたくて白髪染めをしたのに思わぬ方向に髪の色が出てしまうと気持ちも弾まなくなってしまいます。
さらには、今まで買った洋服が似合わなくなってしまう、ということさえ起ってしまいます。
髪の毛はは顔の周りにあるため、人に与える印象も大きく変わってしまいます。そのため、白髪染めをするときには注意をしなければなりません。
どんな風に赤くなっていくのか、自分では分からないところが多いと思いますので、美容院などに相談をしながら、自身に似合う髪の色や染めるタイミング、ケア対策を見つけてください。