白髪が生えてきた時に頭皮がかゆくなるのにはちゃんとした理由があります。
かゆいからとついついしてしまう行動が、実はかゆみを悪化させてしまっているかもしれません。
この記事では、白髪のかゆみの原因や正しい対策について解説しています。
白髪染めでかゆみが治るという根拠はない
お客様から、白髪染めをしたら白髪のかゆみが治ったという声をいただくことがあります。
ただ、白髪を染めるとかゆみが治まることに関して明確な根拠はありません。
考えられるケースは以下の2つです。
カラーリング中にかゆみが治ったと感じる場合
カラーリングの際に使用されるくしやブラシが、頭皮のかゆみを和らげていた可能性があります。
頭皮を掻くことに似た効果を生み出し、一時的にかゆみを鎮静させたというものです。
それに加え、カラー剤は通常、室温よりも少し冷たい状態で頭皮に塗布されますので、この冷たさが、頭皮の微細な炎症や刺激に対して一時的な鎮静効果をもたらした場合も考えられます。
カラーリング後にかゆみが治ったと感じる場合
白髪染めをした後は、薬剤を洗い流す過程があります。
シャンプーを2回、その後にコンディショナーやトリートメントをするのが一般的です。
これらのケアを白髪染めの直後から一週間の間、意識的に行ったことによってかゆみが治った可能性が考えられます。
また、頭皮にかゆみを引き起こす成分が少ない白髪染めを使用していた可能性もあるでしょう。
頭皮の保湿や頭皮環境の改善に繋がった場合もあると思います。
そういった商品も実際にありますので、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。
白髪が生えてくるとかゆくなる5つの原因
これまで白髪染めをしたらかゆみが治る理由を考えてきましたが、そもそも白髪が生えると頭皮がかゆくなる原因はなんでしょうか?
考えられる原因は以下の5つです。
- 白髪は黒髪より太く生えてきやすい
- 白髪の方が伸びるのが早い
- 白髪は黒髪より癖が出やすい
- 色素細胞が老廃物になってかゆくなってる
- 白髪と同時に頭皮も弱ってる
かゆみを解決するために、原因を理解することから始めましょう。
白髪は黒髪より太く生えてきやすい
白髪の直径が黒髪よりも太いということをご存知でしょうか。
白髪はメラニン色素を失った髪の毛であるため、柔軟性がなく硬くて太い髪の毛になっています。
メラニン色素がないことで、乾燥しやすくコシのある太い髪の毛になってしまうのです。
この太い髪が生えてくる時に、毛穴と摩擦してかゆみを感じることがあります。
白髪は黒髪より癖が出やすい
白髪にはメラニン色素がなくなっている分、髪の内部が空洞になっているため隙間が存在しています。
毛髪内部の水分、脂質量が減少しているので、通常の黒髪よりもうねりやすくなっていたり、縮れてしまう訳です。
うねった髪は毛穴への圧力や摩擦を増加させる可能性があり、それが頭皮にかゆみを引き起こす原因となることがあります。
うねった白髪への対処法に関しては下記の記事で詳しく書いていますので参考にしてみてください。
色素細胞が老廃物になってかゆくなってる
髪が黒くなる理由は、メラノサイトという色素細胞が色素を作り出しているからです。
そのメラノサイトという細胞は役目を終えるとやがて死滅してしまいます。
本来なら色素細胞が補充されるのですが、死滅した細胞が老廃物となって出てくる場合があり、その老廃物となって出てくる際に、かゆいと感じることがあるようです。
白髪と同時に頭皮も弱ってる
年齢を重ねると頭皮の皮脂の分泌が減少してくるので、頭皮が乾燥をするようになります。
乾燥はかゆみの大きな原因となりますし、今までカラー剤や白髪染めを使用をしてきた人は頭皮が弱っている可能性もあるので注意が必要です。
頭皮が弱っていると少しの刺激でかゆみを感じてしまうようになります。
さらに頭皮が乾燥をしている場合はかゆいだけではなく、フケなども出てきてしまうので出先などではかゆくても我慢をする必要があるでしょう。
正しい白髪のかゆみ対策
白髪のかゆみの原因を解説してきましたが、そのかゆみを治す方法はあるのでしょうか?
かゆみを治す・収める方法としては以下の5つが挙げられます。
- かゆみ止め・保湿ローション
- 白髪ケアのアイテムを使う
- 頭皮マッサージで血行促進
- シャンプーの頻度を見直す
- ドライヤーの長時間の使用を避ける
順番に見ていきましょう。
かゆみ止め・保湿ローション
かゆみを抑えるためにドラッグストアなどで売っている保湿ローションの購入を検討してみてください。
炎症や、湿疹などがある場合も保湿をしたら和らぐ場合があります。
頭皮のかゆみや湿疹に特化したスプレー型の治療薬などもあるので、かゆみの種類や状態によって適切なものを選ぶと良いでしょう。
白髪ケアのアイテムを使う
白髪染めと頭皮ケアを同時に行うことができる製品は、かゆみの予防に繋がります。
頭皮のかゆみの原因は、乾燥、刺激、アレルギー反応などさまざまな要因によって引き起こされます。
ヘナカラーには抗菌性や抗炎症性の効果があるので頭皮を保湿し、乾燥によるかゆみやフケの軽減に役立つので白髪染めをしながら白髪予防が可能です。
ヘナカラーについては以下の記事で紹介しているので併せてご覧ください。
頭皮マッサージで血行促進
頭皮の血行が悪いとかゆみを感じやすいので、頭皮マッサージでもかゆみが収まる場合があります。
専用のマッサージ道具や、美容室のプランのヘッドスパなども良いでしょう。
セルフでマッサージをする際はローションをつけてマッサージをした方が頭皮を傷つけずに行えるのでおすすめです。
シャンプーの頻度を見直す
1日に何度もシャンプーをしていると頭皮の皮脂を落としすぎているかもしれません。
とくに頭皮が乾燥しやすい肌質の人や、年齢によって頭皮が乾燥をしている人はシャンプーの頻度を見直すのも良いと思います。
アミノ酸系の洗浄成分を含むシャンプーは、頭皮に優しく、必要な皮脂を保ちながら汚れを落とすのに適しているのでおすすめです。
保湿成分(例えばグリセリンやヒアルロン酸)が含まれるシャンプーや、硫酸塩(SLS/SLES)やパラベン、シリコンなどの添加物が少ない、または無添加の製品を選ぶと、頭皮への刺激が少なくなります。
ドライヤーの長時間の使用を避ける
ドライヤーも使い方によっては、頭皮のかゆみに繋がる可能性があります。
長時間のドライヤーの使用や、頭皮に近づけ過ぎていた場合は乾燥するだけでなく、頭皮にとってもあまりよくありません。
ただ、乾燥が気になるからといってドライヤーを使用しないのもNGです。
自然乾燥は頭皮環境が悪化するので気をつけましょう。
白髪で頭皮がかゆいときのNG行動
白髪がかゆい対処法を紹介していきましたが、かゆいときにやってしまいがちなNG行動も紹介していきます。
無意識に自分でもやっていないか、チェックしてみてください。
白髪を抜く
かゆくても白髪は抜かないようにしてください。
白髪を抜いてしまうと頭皮に炎症を起こしてしまい、さらにかゆくなってしまいます。
さらに何度も繰り返していると、髪が生えてこなくなってしまう可能性もあるので注意が必要です。
白髪を抜くことの危険性に関しては下記の記事で詳細に解説をしているので参考にしてみてください。
爪で頭皮を掻く
爪で頭皮を掻いてしまうと頭皮環境が悪化し、フケが増えて抜け毛や髪のダメージの原因となることがあります。
また、爪の下には細菌や汚れが溜まりやすいので、頭皮を掻いて傷つけることで炎症、腫れが引き起こされ、さらにかゆくなってしまう恐れがあるのでやめましょう。
どうしてもかゆい場合は「掻く」のではなく「押す」や「揉む」などでかゆみを紛らわせる方が望ましいです。
まとめ
白髪に伴う頭皮のかゆみは、多くの人が経験する一般的な問題です。
このかゆみの原因には白髪の太さや伸びやすさ、クセの強さ、色素細胞の変化、そして加齢による頭皮の老化などがあります。
カラーリング中やカラーリング後のケアが、一時的にかゆみを抑える場合もありますが、これらがかゆみを和らげる直接的な根拠はありません。
ですが、紹介をした保湿ローションの使用や白髪ケアアイテムの活用などで解決することができますので、今回紹介した対策を参考にしてみてください。