市販の白髪染めを使用し、セルフで染める人も少なくありません。
安価で気軽に染められますが、セルフで後ろの髪が上手く染まらないことは、白髪染めを行なう人の大きな悩みでもあります。
セルフでもやり方や染まりにくい原因を知ることで後ろ髪でもしっかり染めることが可能です。
白髪染めを失敗しないためのコツや便利なグッズをご紹介していきます。
セルフでは後頭部の髪は染まりにくい?
最近では市販の白髪染めが優秀なものが多くなり、セルフでも比較的簡単に髪を染められるようになってきました。
それでも後頭部の髪を上手く染めることができない人もまだ多くいるのも現状です。
セルフでは何故後ろ髪を上手く染められないのか、その理由を見ていきましょう。
確認しづらいため根元まで上手く染められていない
後頭部は自分で確認できない部分であるため、上手く染毛剤が行き届いていないことがあります。
自身では髪全体に染毛剤が塗れている感覚があっても、実際は液が不十分であることが多く、上手く染めることができません。
また、確認しづらいことで肌に染毛剤が付くことや、液を多く付けてしまうことで垂れてしまうことを懸念する人も多いでしょう。
そのため、後頭部の髪だけ染毛剤がしっかり塗られておらず、後ろの髪だけ上手く染まらなくなります。
腕が疲れることで染めるのに時間がかかる
後ろの髪を染めるためには、どうしても腕を常に高く上げながら作業することになります。
そのため、後ろ髪を染める時は腕が疲れやすく、休憩しながらになるため、作業時間がかかってしまいます。
また、髪の前部分を最初に塗り、後頭部は後から塗る人も多くいます。
髪を染める際には所要の時間が決まっており、時間がかかりすぎることに焦って雑に染毛剤を塗ってしまうのも、後頭部が上手く染まらない理由の1つです。
後ろの髪を染めるための便利グッズや方法をご紹介
近年では、髪を染める際に活用できる様々な便利グッズが登場しています。
セルフで髪を染める人も多くなり、需要も高くなっていることで安価で手に入れやすくなっているのも特徴です。
ここでは、セルフで白髪染めをする際に活用できるグッズをご紹介していきます。
便利グッズ
髪を染めるグッズの中でも、特に後ろ髪を染める際に活用できるグッズを紹介していきます。
カラーリングする前に、必要な道具をしっかり把握しておきましょう。
三面鏡
合わせ鏡にすることで後頭部を確認することができますが、手鏡で後ろを確認すると片手が塞がってしまいます。
片手で染毛剤を塗る作業は難しく、手鏡を持っていることで腕も疲れやすくなってしまいます。
そこで活躍するのが卓上型の三面鏡。
特に広く大きな鏡は、後頭部全体を映し出せるので染毛剤を塗る作業がスムーズになります。
横に開くタイプが主流ですが、縦に開くタイプも登場しており、より後頭部を確認しやすくなっているのがメリットです。
三面鏡は値段が高いイメージでしたが、最近では100円ショップでも手軽に買えるようになりました。
薬局や化粧品売り場では、大きくて本格的な鏡も販売しています。
ヘアクリップ
ブロッキングなどで髪の毛を分けるのに活用できるのが、ヘアクリップです。
まだ塗っていない髪の毛が、作業の邪魔にならないように止めておく役割も担っています。
三面鏡で後頭部を確認する際に、髪が落ちてこないように留めておくのにも役立つため、複数用意しておきましょう。
100円ショップでも手に入り、個数が多くコスパも良いのでオススメです。
値段が少し高いものは髪をしっかり留められるため、毛量の違いによって使い分けましょう。
目の大きめの櫛
染毛剤を全体に行き渡らせるために必須のアイテムです。
目の細かい櫛の方が、髪1本1本に染毛剤が浸透しやすいイメージがありますが、実は目の細かい櫛は摩擦率が高く、せっかく全体に塗った染毛剤を削ぎ落としてします。
そのため、後頭部へ綺麗に染毛剤を塗るには目の大きめの櫛がおすすめです。
市販の白髪染めに付属していることもありますが、白髪染めの値段によっては櫛が付いていないこともあります。
櫛を買う際は、染毛剤を塗り込むことに使用することも考慮し、使い捨てできる商品を選びましょう。
保護クリーム
地肌が染まらないように塗る油性のクリームです。
地肌の保護が可能なため、確認しづらい後頭部を塗る際に活用できます。
襟足や耳まわりに塗ることで肌を保護することができ、はみ出しても肌への影響を防げるのがメリットです。
ヘアキャップ・ラップ
染毛剤を髪全体に塗った後、ヘアキャップやラップで巻いておくと染まりがよくなります。
自分自身の体温で保温する効果と髪を押えることで、染毛剤が浸透しやすくなるため、後頭部をしっかり染めるには欠かせない道具と言えるでしょう。
染毛剤が垂れてくるのも防げるため、服や部屋を汚す心配もありません。
ラップは食品に使用するものでも問題ありません。
ただし、安価のラップでは粘着力が弱く、髪を押えることができない場合もあるため、しっかり張り付くものを選びましょう。
後ろを染める方法・準備
後頭部の白髪を上手に染めるためには、道具を揃える他にも前もって準備しておくべきことがあります。
後頭部までしっかり染めるにもしっかり確認しておきましょう。
髪の準備をしっかり整える
髪のコンディションは、染まりに大きく影響を及ぼします。
そのため、染毛剤を髪に塗る前には髪をよくとかして、乾かした状態にしておきましょう。
目の粗い櫛は摩擦も少ないため、毛量が多い髪や痛んだ髪でも綺麗にとかすことができるためおすすめです。
分けて染めるブロッキング方法がおすすめ
耳前左、耳前右、後頭部上、後頭部下など4つから5つほどのブロックに分け、ヘアクリップかヘアゴムで髪を結んでおくことをブロッキングと言います。
髪をブロックに分けることで染毛剤が塗りやすくなるため、根元まで染毛剤を塗ることが可能です。
ラップで押えて染まりを良くする
生え際は毛がピンッと飛び出てしまうので染毛剤が上手く浸透しません。
ラップでしっかり押えて、毛の1本1本をしっかり染めることを心がけましょう。
特に染まりをよくしたい部分は、ラップを重ねて巻くと、より効果的です。
温度にも気をつける
白髪を綺麗に染めるためには、温度もとても重要になります。
ヘアカラーは温度が高いほどよく染まる傾向にあり、室温は20度から25度が適切とされています。
そのため、寒い環境で染める際は、温められるようにドライヤーや蒸しタオルを用意しておくと良いでしょう。
セルフで白髪染めを行う際の注意点
白髪染めをセルフで行なう際にはいくつか注意点があります。
特に後ろの髪を染める場合は確認が難しく、染めにくいため、ポイントをしっかり把握しておきましょう。
ブロッキングを行う場合に気をつけること
セルフで白髪を染める際に、ブロッキング方法は細部まで塗りやすく、塗り残し防止に役立つ方法です。
ブロッキングする場合、自分の毛量や長さを把握し、分ける毛束の数を変えることも重要となります。
ヘアクリップで毛を留めにくい場合はヘアゴムでしっかり結んでおくことも大切です。
ヘアゴムを解く際は、髪が絡まないように注意しましょう。
肌に染料が触れないようにしよう
セルフでの白髪染は、肌トラブルにも注意しなければなりません。
肌を守るための保護クリームを用意しておく必要がありますが、ない場合は、コールドクリームやハンドクリームでも代用できます。
保護クリームなど油分の高いクリームを塗ることで、染毛剤が肌に付着することを防ぎ、簡単に拭き取ることができます。
また、もう一点注意するべきことは、保護クリームを髪に塗らないことです。
肌に染料が触れない利点がある一方で、髪に付着するとその部分が染まりにくくなってしまう欠点もあります。
そのため、生え際に保護クリームを塗る際は、髪の毛にクリームが付かないように注意しましょう。
放置時間は守る
白髪染めなどのヘアカラーは、説明書に適正時間が書かれています。
髪に染毛剤を塗る時間や、放置時間も明確に決められており、記載されている時間を大幅に超えるとムラが出てしまい、上手く染まりません。
そのため、説明書に書かれている時間はしっかり守るようにしましょう。
髪質や量によっては放置時間が変化し、短い髪や染まりやすい場合は時間も短く、長い髪や染まりにくい髪は時間が長くなります。
その場合の時間もしっかりを書かれているため、説明書に従うことを心がけましょう。
後ろの髪まで綺麗に染めるためのコツ
セルフでも綺麗に染めるためには、ちょっとしたコツを意識することが重要となります。
いつも上手く染められないことで悩んでいる方は、使う道具や意識を変えてみることも大切です。
難しい後ろの髪は、染める順番でも塗りやすさや染まりやすさが変わってくるため、しっかりコツを掴んでおきましょう。
染める時は染まりにくい襟足から
白髪染めを行なう際、見えやすい前髪や頭頂部の髪から染めて、後頭部や襟足は最後に塗る人がどうしても多くなります。
最後に塗ると染毛剤の量も少なくなっているため、これが上手く染まらない原因の1つとなります。
そのため、染める時は染まりにくい箇所から塗っていくことがコツです。
1番染まりにくい後頭部下の襟足から塗っていきましょう。
前髪や頭頂部は襟足や根元を染めた後に、染まりやすい耳周り部分は最後に塗ることをおすすめします。
毛束を縦に分けて塗る
染めやすくするためにブロッキング方法を活用しますが、毛束を作る際に横に分けると塗りにくいと感じる場合もあります。
美容院では横に分けるブロッキングが主流ですが、セルフでブロッキングする場合は縦にブロック分けするのがコツです。
まずは髪を頭頂部から後頭部に真ん中で縦に大きく分けます。
そこから分け目を横にずらしていき、染毛剤を置くように塗っていくと良いでしょう。
毛束を縦に分けることで頭頂部から後頭部、襟足まで塗りやすくなり、スムーズに塗ることが可能です。
縦でブロッキングすると大きく腕を高く上げすぎることもなくなり、疲れにくく細部まで染毛剤を塗ることができます。
乳化で髪に染料を定着させよう
乳化とは洗い流す前に染毛剤とぬるま湯を混ぜることを指し、染料とぬるま湯を少しずつ馴染ませていくことで染料が頭皮から浮きやすくなります。
頭皮に付いた染料を落ちやすくする効果があり、染料の濃い白髪染めで気になる生え際の色残りにも対処可能です。
この乳化の効果は、髪に塗りムラがあった場合にも効果を発揮します。
万が一、塗りムラがあった場合であっても、乳化することで髪に染料を定着させることができます。
染料をぬるま湯で少しずつ馴染ませて揉み込むことで、ムラのある部分にも浸透し、馴染ませることが可能です。
乳化をする際には、必ずぬるま湯で行ないましょう。
高温ではやけどのリスクもあり、肌トラブルを避けるため、ぬるま湯を手に取り、生え際から少しずつ馴染ませていきます。
水分を足しすぎると髪に馴染まずにすぐに流れ落ちてしまいます。
クリーム状になるように、少量のぬるま湯を少しずつ馴染ませていくことで、ちょうど良いクリーム状となって髪に絡んでいくのが乳化の利点です。
髪全体に揉み込むことで色ムラもなく、後頭部の白髪もしっかり染めることができます。
まとめ
セルフで行なう白髪染めでも、事前の準備を整え正しい手順を踏むことで、美容院と同じように綺麗な仕上がりを実現できます。
後頭部が染まらないと悩んでいる方は便利グッズを揃える、染まりにくい部分から染毛剤を塗っていくなどを心がけましょう。
髪をブロッキングし、根元をしっかり染めて色ムラをなくすようにたっぷりと染毛剤を塗布することが大切です。
乳化を行なうことで染料も定着し、後頭部の白髪でもしっかり染めることができます。
ちょっとした手間で仕上がりが異なるため、手間を惜しまず行程や道具はしっかり取り入れていきましょう。